never young beach(ネバヤン)でギターとボーカルを担当する安部勇磨も、細野の存在を音楽活動の心の支えにしているひとり。細野への底なしに深い興味のほどは、安部がハマ・オカモトとともに生徒役として出演する『音楽ナタリー』の連載「細野ゼミ」でもうかがい知れる。
音楽の地平を切り拓いてきた細野晴臣は、2024年に活動55周年を迎えた。ミュージシャンやクリエイターとの共作、共演、プロデュースといったこれまでの細野晴臣のコラボレーションに着目。さらに細野自身の独占インタビュー、菅田将暉とのスペシャル対談も収録。本人、そして影響を与え合った人々によって紡がれる言葉から、音楽の巨人の足跡をたどり、常に時代を刺激するクリエイションの核心に迫ろう。
『細野晴臣と仲間たち』
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悩んでいる時、細野さんの発言や映像に励まされる
「ネバヤンの活動を始めた頃は、はっぴいえんど、細野さんのソロ、デヴェンドラ・バンハートなどを自分たちなりにミックスした感じを目指していた」という安部。初めて細野の音楽を意識したのは、20歳前後の頃に友人の薦めで聴いたという『泰安洋行』。それまで洋楽のギターロックを中心に音楽に親しんでいた安部にとって、『泰安洋行』のジャケットのアートワークや音の世界観、アレンジ、そして日本語の歌詞など、そのすべてがとにかく衝撃的だったそうだ。以降は、細野作品から幅広く学びながら、自身の音楽を探求し続けている。さらに、細野関連のインタビュー記事を見つけては、細野の発言から励まされているという。
「音楽をつくることに熱中すると、楽しいことだけじゃなくて、悩むこともあるんですよね。そんな時に細野さんがレコーディングしている映像などを観ていると、仲間たちと一緒にセッションし、タバコを吸いながら黙々と曲をつくっている。 その様子に自分もワクワクしてきて、『よし、やるぞ!』と背中を押されます」
Column:安部勇磨が選ぶ、細野晴臣の3songs
「僕は一寸・夏編」(収録:『HOCHONO HOUSE』)
書き足された歌詞にグッとくるんです。いろいろな経験を経て、いま、この歌詞を足すんだ……って
「Yuri’s Going Home」(収録:『万引き家族 オリジナル・サウンドトラック』)
音がすごく好きです。ずっと聴いていられる気持ちよさのある作品だと思います
「最後の楽園」(収録:『PACIFIC』)
アイランドミュージックをテーマにしたオムニバス盤から。アルバムのテーマも曲のアレンジも面白い
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