DEFENDERで走破する!東海、北陸、近畿、中国、四国と1850km超のロングトリップ

  • 文:萩原祥吾(フェーズ4)、山口幸一(フェーズ5)
  • 写真:長田英哲(フェーズ4)、高柳健(フェーズ5)
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北海道から沖縄まで47都道府県すべてを巡る「DEFENDER EXPERIENCE NORTH SOUTH TOUR」。 DEFENDERの卓越した走行性能と快適性を堪能しながら、日本の歴史や文化、雄大な自然を体感する壮大なツアーだ。 今回はフェーズ4・5となり、フェーズ4では静岡、山梨、富山、石川、福井、岐阜、愛知、三重、滋賀、奈良、和歌山の1000kmにも及ぶ道を6日間、フェーズ5は千年の都・京都を起点に、大阪、兵庫、鳥取、岡山、そして四国4県の総距離850kmを超えるロングドライブで結ぶ驚きの1850kmで走り抜ける。まずは、日本茶の聖地であるフェーズ4のスタート地点、静岡での様子からお伝えしよう。

フェーズ4のスタートは静岡・富士市

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新たな始まりを告げるDAY1は、静岡からスタート。静岡といえば、ご存じの通り「お茶」の名産地でもある。そこで脈々と続く茶葉の生産はもちろんのこと、伝統ある”茶畑遺産”の保存活動も行っている「大淵笹場」へと向かった。大淵笹場は、眼前に広がる茶畑の畝の美しさがとても印象的なスポットで、隣接する売店では、定番の煎茶のみならず和紅茶なども試飲することができる。

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その後、雄大な富士山の山容を眺めながらオートキャンプが楽しめる「ふもとっぱら」へ。訪れたこの日は、あいにくの天気のため名峰の勇姿を目にすることはかなわなかったが、DEFENDER 130に積んだルーフテントを“設営”する。コアな冒険家のニーズに応えるルーフテントを手掛ける世界的メーカー「Autohome」と共同開発したコラボプロダクトで、タフでありながら操作はシンプルそのもの。ほんの数秒で設営が完了する手軽さは秀逸だ。大人2人が宿泊可能なゆったりサイズで、大型マットレス、LED室内灯、そしてルーフテントへのアクセスに欠かせないアルミ製はしごがセットになっている。

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戦国時代から続く甲府の町とDEFENDER

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DAY2は、山梨・甲府駅北側に隣接する「甲州夢小路」がスタート。戦国大名の武田家に始まり、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の支配下にあった甲府城の城下街にあるエリアには、明治、大正、昭和初期にあった風情ある歴史的街並みが再現されている。石造りでレトロなバックグラウンドでありながら、その風景にDEFENDERが見事に調和するのは、機能性を極限まで追求したからこそ得られたデザイン言語の賜物といえるだろう。

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さらに山梨といえば「ほうとう鍋!」と心を決めて、八ヶ岳のふもとにある「長寿村 権六 小淵沢店」で昼食をいただく。お腹が満たされると今度は次なる目的地の富山へ。長野自動車道 松本インターで降りると、一般道をひたすら走る長距離ルートでドライバーの忍耐力が問われる。ストップ&ゴーが続く中、ゲリラ豪雨にも見舞われ、一部、冠水状態に近いポイントに遭遇したが、過酷なロードコンディションでもDEFENDERの優れたパフォーマンスにより、底力を体感しつつ、トラブルフリーで1日を終えることができた。

長寿村 権六 小淵沢

住所:山梨県北杜市小淵沢町2976

TEL:0551-45-9333

 

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金沢のカニは”マスト”の一品!

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DAY3は前日入りした富山市街からスタートし、石川県・金沢市へ向かう。途中に立ち寄った「新湊大橋」(富山県射水市)は、富山港の東西を結ぶ斜張橋で、橋の主塔からケーブルで橋桁を吊る形状が特徴だ。さらにその隣で威風堂々の姿を見せる「帆船・海王丸」は、1930年から約半世紀にわたって「海の貴婦人」として親しまれた伝説の船。 神奈川・横浜にある「日本丸」の姉妹船として建造され、日本の海運史に名を刻む1隻として知られている。

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雄大な橋をバックにDEFENDERとの”決めショット”を撮影したら、この日の目的地である金沢へ。途上の北陸自動車道では、先行車との車間距離を保ってくれるアダプティブクルーズコントロールやレーンキープアシストなど最先端のアドバンストドライバーアシスタンスシステム(ADAS)が安心・安全の高速クルーズを約束してくれるのがうれしい。

到着した金沢の街では、地元の名店である「加賀料理 大名茶家」で会席料理をいただく。金沢名物の治部煮を中心とした小鉢の数々、さらに朝ゆでの「紅ずわい蟹」に舌鼓を打った。紅ずわい蟹は、石川県沖の水深約400mで獲れる品種で、ジューシーかつ濃厚な味わいは食すことマストの一品。他にも同店の名物である「丸鍋」と呼ばれるすっぽん鍋や、どじょうの柳川鍋などもある。

加賀料理 大名茶家

住所:石川県金沢市此花町7−5−1
TEL:076‐231‐5121

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東尋坊を一望した後に、岐阜でワイン作り!?

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続くDAY4は、巨大な柱状の岩が連なる断崖絶壁の景勝地であり、またパワースポットとしても知られる「東尋坊」(福井県坂井氏)から。地下から噴き出した溶岩が固まって、生まれた東尋坊のフォルムは圧巻だ。同じく福井県の敦賀市で、当地のソウルフードであるソースカツ丼を「敦賀ヨーロッパ軒」でお腹を満たすと、次は岐阜県大野町にある「大里研究所」へと旅を進めた。

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”史上最強のオートバイレーサー”とも形容されるバレンティーノ・ロッシをはじめプロレーサーたちも日常的に摂取するパパイヤ発酵食品を製造・販売する大里研究所の理事長を務める林幸秦さんは、ランドローバーコミュニティでは屈指のコレクターとして世界にその名を知られた人物。近年、その林さんが力を注いでいるのがワイン造りで、大里研究所が管理するブドウ畑では、DEFENDER 90と2台のDEFENDER 110、さらに新型2台を加えた合計5台のDEFENDERがワイン造りをサポートしている。こんなぜいたくなワイナリーは、世界のどこを探しても存在しないだろう。

『敦賀ヨーロッパ軒』

住所:福井県敦賀市相生町2−7
TEL:0770‐22‐1468

 

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東海道五十三次をDEFENDERで行く

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怒涛の移動で距離感覚が薄れつつあるものの、気付けばこれまでの4日間で走行距離は既に800km超。残る300kmほどを2日で走破するべく、DAY5のスタートとして訪れたのは愛知県名古屋市だ。いわずと知れた金のシャチホコが天守閣を彩る「名古屋城」、そしてかつては昭和世代に「名古屋テレビ塔」として知られた「中部電力 MIRAI TOWER」へと忙しい名古屋の街でDEFENDERを走らせる。オフロードは当然のことながら、クールかつスタイリッシュな都市部でも存在感を発揮できるのは、DEFENDERならではだろう。

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その後、次の目的地である三重県亀山市の「関宿」へと一路向かう。 関宿は、東海道五十三次の江戸から数えて47番目に当たる宿場町で、いまでも江戸〜明治の時代に建てられた趣のある木造の旅籠屋や古民家が軒を連ねる観光名所だ。現代のわれわれが当たり前のように享受している動力源が存在しない当時の移動手段は当然、徒歩。庶民はもちろん、武士であっても駕籠(カゴ)にゆられるのみであったことに想いを馳せると、DEFENDERでの旅はアップグレードされた新型の走行性能と快適性もあいまって、ひたすらぜいたくな体験であることに改めて気付かされる。

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DAY5のランチはこの関宿のメインストリート沿いにある鰻屋「うな清」へ。古民家ならではのナチュラルな白壁と太い梁の数々は残しつつも、現代的にリノベした店内のインテリアデザインは秀逸そのもの。そのこだわりは当然、供されるウナギの味にも反映されていて、極上の素材と味付けのみならず、関東風・関西風をセレクトできるため、「ふっくら」か「パリパリ」の食感を好みによって楽しめるのもうれしい。

『うな清』

三重県亀山市関町木崎571
TEL:059-596-8465

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この日最後に訪れたのは「甲賀流 忍術屋敷」(滋賀県甲賀市)。「子どもの頃、忍者に憧れた」という人も多いかもしれないが、そんな人にピッタリの場所だ。江戸時代前期に建てられたという家屋の内部につくられた「落とし穴」「どんでん返し」など、”忍びの者のからくり”をリアルに体感できる。

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最後は日本の”アマルフィ海岸”へ

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フェーズ4の最終日となるDAY6は、奈良・明日香村のキトラ古墳へ。ここは飛鳥時代に古代・日本の首都機能があった重要な役割を果たした場所で、古墳内部に描かれた壁画や出土品は国の重要文化財にも指定されている要チェックポイントだ。

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その後、最終目的地である和歌山県・雑賀崎(さいかざき)へ向かう途中、豚骨醤油ベースのスープに絡む細麺と、チャーシュー、かまぼこのトッピングで知られる和歌山ラーメンを「中華そば まるやま」食す。雑賀崎にある港の周辺は、漁港から入り組んだ岬の高台に向かって民家が入り組むように立ち並ぶその様相からイタリア・アマルフィ海岸と対比される景勝地。そのアマルフィからインスピレーションを受けたカフェもある。

これにてフェーズ4が終了した。続くフェーズ5は、古都·京都からスタートだ。タフでありながらも日本とDEFENDER双方の「底力」を体感する旅はまだまだ続く。

『中華そば まるやま 塩屋店』

住所:和歌山県和歌山市塩屋5丁目5−5
TEL:073-445-7321

フェーズ4の旅程

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フェーズ5:関西・中国・四国の歴史と文化、自然が織りなす5日間850kmの旅

ここからはフェーズ5の旅をお伝えしよう。フェーズ5は、関西、中国、四国と走破する旅。京都を起点に、大阪、兵庫、鳥取、岡山、そして四国4県を含む計9県に訪れる。今回は、元ハンドボール日本代表キャプテンで、現在はTikTokフォロワー700万人を超えるインフルエンサーとしても活躍する土井レミイ杏利さんが旅の同行者としてDAY1のみだが、参加してくれた。時代を超えて息づく伝統から、近代化の足跡、そして手つかずの自然まで、多彩な表情を見せる日本の魅力を、DEFENDERで再確認しよう。

千年の都・京都で悠久の歴史に触れる

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朝日に照らされた京都の街並みを、DEFENDERが静かに走り抜けていく。最初に訪れたのは、平安時代初期にその歴史をさかのぼる古刹、大覚寺だ。

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大覚寺(正式名称旧嵯峨御所大本山大覚寺)は、弘法大師空海を宗祖と仰ぐ真言宗大覚寺派の本山である。その起源は、嵯峨天皇が檀林皇后とのご成婚の新室である離宮として建立した離宮嵯峨院に始まる。貞観18年(876年)には、皇孫である恒寂入道親王により大覚寺が開創され、以来、皇室との深い縁を持ち続けてきた寺院である。荘厳な表門をくぐると、そこには悠久の時が刻んだ厳かな空気が満ちていた。DEFENDERのモダンなフォルムは、古刹の佇まいと不思議な調和を見せていた。

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僧侶の藤本浩春さんのていねいな案内のもと、境内の見学へ。重要文化財の「宸殿(しんでん)」は、江戸時代に後水尾天皇より下賜(かし)された寝殿造りの建物だ。その優美な建築様式は、当時の宮廷文化の粋を今に伝えている。

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昼食には、境内にも店を構える老舗「泉仙(いずせん)」の精進料理を堪能。四季の移ろいを映す旬の食材をもとに、一品一品ていねいに仕上げられた数々の献立が供された。素材本来の味わいを活かした滋味あふれる繊細な料理に、レミイさんも「精進料理は初めてですが、心身ともに浄化されるようです」と笑みを浮かべた。

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『泉仙 嵯峨野店』

京都府京都市右京区嵯峨鳥居本六反町11
TEL:075-881-7016

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大覚寺の見どころは数多いが、特筆すべきは「大沢池」だろう。周囲が約1kmに及ぶ広大な水景は、日本最古の人工庭池として知られている。嵯峨天皇が中秋の名月に、舟を浮かべ、水面に映る月を愛でたという逸話も伝わる。現在では、「観月の夕べ」 として、中秋に行われる舟での池巡りを体験。秋の陽光を受けて輝く水面を、静かに舟が進んだ。豊かな自然に囲まれた静寂の中、平安の昔に想いを馳せる贅沢なひと時となった。

もうひとつの特徴は、弘法大師空海の薦めにより嵯峨天皇が浄写した般若心経が、勅封(勅命による封印)として奉安されていることだ(60年に1度、開封)。このため大覚寺は、心経写経の根本道場としても広く知られている。この日、レミイさんも初めての写経に挑戦。筆を執り、ていねいに文字を写していく作業には、深い精神性とともに高度な集中力が求められる。墨の香り漂う静かな空間で、心を込めて般若心経を紡いでいく時間は、現代人の心に安らぎをもたらす貴重なひと時となった。

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「一文字一文字に集中することで、心が整理されていくような感覚がありました。この由緒ある寺院での体験を通じて、日本の伝統文化の深さを改めて実感しました」とDAY1のみの参加となったレミイさんは感慨深げに語って別れを告げた。

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心身ともに清められた穏やかな気持ちで大覚寺を後にし、DEFENDERは京都の奥座敷、洛北へと向かった。緑豊かな洛北に佇む「ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts」が、この日の終着点だ。最新のラグジュアリーリゾートホテルでの滞在は、まさにDEFENDERの旅にふさわしい体験となった。

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関西の近代化の足跡を訪ねて

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DAY2は、夜が明けたばかりの京都を後にし、大阪へ向かう。最初の目的地は新世界。夜の賑わいが嘘のように静けさに包まれた早朝の街に到着すると、澄んだ空気の中に通天閣がそびえ立つ。朝日に照らされた塔影をバックに、DEFENDERのアイコニックなシルエットが印象的な一枚をつくり出した。

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次に訪れたのは、住友第三代総理事の鈴木馬左也を中心に企画され、大正13年(1924年)に建てられた現大阪倶楽部会館。英国スタイルの社交場として大阪の財界人たちが集った由緒ある建物は、大正期の優美な建築様式をいまに伝える。重厚な扉を開けると、100年以上の歴史が紡いできた物語が静謐な空間に漂う。クラシカルな意匠が施されたプールバーには、ビリヤード台を中心に、大正時代から変わらぬ上質な社交の場の雰囲気が漂う。格調高い装飾で彩られたバーやラウンジには、かつての社交場としての優雅な佇まいが色濃く残されている。

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午後からは西へ一気に130㎞を走破。高速道路では、DEFENDERの力強く安定した走りが、長距離ドライブの心地よさを存分に味わわせてくれた。サスペンションは路面の細かな凹凸を巧みに吸収し、長距離移動での疲労を最小限に抑えてくれる。

目指したのは兵庫県朝来(あさご)市の神子畑(みこばた)選鉱場跡。かつて東洋一の規模を誇る鉱石の選鉱場として栄えた産業遺産は、いまや荒廃の美しさを湛えた幻想的な景観を見せている。風雨に打たれ朽ちかけた巨大なコンクリート建造物が織りなすダイナミックな景観は、DEFENDERの力強いシルエットを引き立てていた。

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さらに140㎞を北西に進み、DAY2のゴールである鳥取県倉吉に到着。歴史が息づく静かな街に降り立つ頃には、空はすっかり暮れていた。

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岡山の鉱山の記憶が息づく町へ

DAY3は、早朝の倉吉市からスタート。国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている白壁土蔵群へ向かった。江戸・明治期の建造物が立ち並ぶその端正な街並みからは、当時の商家の営みがいまなお伝わってくる。朝のやわらかな光が白壁を照らし、焼杉板の深い色合いとのコントラストを浮かび上がらせる。その様子は、DEFENDERのモダンなフォルムと美しい調和を見せていた。

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撮影を終えると、120kmの道のりを経て岡山県へ入り、岡山県高梁市の吹屋ふるさと村へ。ここは江戸時代から明治にかけて、国内屈指の弁柄(ベンガラ、酸化鉄系顔料)と銅の産地として栄えた鉱山町だ。この地で生産された高品質な赤銅色の顔料は「ジャパンレッド」として世界的に知られ、寺社などの建築物や伝統工芸品を彩ってきた。その伝統はいまも、集落の景観を特徴づける赤いレンガ屋根に息づいている。

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※吹屋ふるさと村は特別な許可を得て撮影をしています。道幅が狭いため、町並みへの一般車両の進入・通り抜けはご遠慮いただいております。

吹屋ふるさと村から高台へDEFENDERを走らせると、威厳を感じさせる擬洋風の建築物が姿を現す。ここは、弁柄と銅の生産が隆盛を極めた明治42年(1909年)に本館が建築された旧吹屋小学校。2012年に閉校するまでは現役最古の木造校舎として地元の人々に愛されてきた。現在は吹屋の歴史文化を発信する拠点として一般の人にも開放されている。

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この日のランチは、昔懐かしい雰囲気の吹屋食堂で。ここは、吹屋の集落の各家庭で食されてきた手打ち蕎麦を名物料理として提供する食堂。岡山県産のそば粉を用いた田舎蕎麦は、豊かな香り、歯ごたえ、のど越しのすべてが素朴で滋味深い。

吹屋食堂

岡山県高梁市成羽町吹屋717−1
TEL:086‐629‐2225

 

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ランチを済ませると、吹屋ふるさと村から20分ほどの距離にある羽山第2隧道へ。片側の坑口に鍾乳洞をそのまま利用し、内部は手掘りで開削された珍しいトンネルだ。かつては弁柄を全国へ流通させるための重要なルートとして使われていた。自然が長い年月をかけて石灰岩の険しい岸壁に造り出した洞窟は圧巻で、思わず息をのむほどの迫力を放つ。大地が生み出した神秘的な造形美に、しばし心を奪われた。

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その後、倉敷へ向けて南下。山間部から高速道路を経て市街地まで、DEFENDERの確かな走りで180kmを走破し、夕暮れ時に倉敷の街並みへと到着。穏やかな秋の夕景の中で、この日の行程を終えた。

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江戸の街並み残る倉敷から瀬戸大橋を経て、四国の大自然を堪能

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DAY4は、倉敷美観地区からスタート。倉敷川に沿って並ぶ白壁の町家が、清々しい朝の光に包まれ、凛とした趣を漂わせていた。江戸時代から続く商家の街並みとDEFENDERの洗練されたシルエットが溶け合い、印象的な風景をつくり出していた。

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美観地区での撮影を終えると、いよいよ四国へ。瀬戸大橋へと差し掛かると、煌めく瀬戸内海の青と、朝陽を浴びて輝く橋桁がつくり出す雄大な景色が広がっていた。DEFENDERはまるで海上を滑るように12.3kmの架橋を駆け抜けた。

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最初の目的地は香川県坂出市の瀬戸大橋記念公園。本州と四国を結ぶ現代の土木技術の結晶を、橋の袂から望むことができる。遥か海峡の向こうまで延びる姿に、その圧倒的なスケールを実感した。

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その後、丸亀市に入り、地元で愛される「麺処 綿谷」で早めのランチを取った。オーダーした特製ぶっかけうどんは、牛肉と豚肉の旨味、とろける温玉が絶妙なハーモニーを奏でる。コシの強さとなめらかなのど越しは、まさに讃岐うどんならではの至福の味わいだ。

麺処 綿谷 丸亀店

住所:香川県丸亀市北平山町2丁目6−18
TEL:0877211955

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午後からは吉野川の絶景を求めて、徳島県の名勝「大歩危小歩危」へ。2億年以上の歳月をかけて地殻変動と浸食により形成された渓谷は、切り立つ岩壁が連なり、息をのむ景観が広がる。渓谷の下まで降りると、間近に迫る奇岩怪石の迫力と清流の音が、大自然の息吹を直に感じさせる。岩肌に残る地層の模様は、悠久の時の流れを物語っていた。

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この日はさらに、高知県四万十市を目指して170kmの道のりを進む。山間部を縫う高速道路では次第に雨雲が垂れ込め、やがて本格的な雨となった。DEFENDERは激しい雨に濡れた路面でも安定した走りで、快適な旅路を約束してくれた。

DAY4の終着点、四万十市に到着したのは日没後。雨と泥はねを浴びたボディが、この日のロングドライブを物語っていた。宵闇が深まる静けさの中、街灯に照らされたDEFENDERのたくましい佇まいが浮かび上がっていた。

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高知の雄大な自然を抜け、最後の目的地松山城へ

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DAY5の朝は雨も上がり、澄み切った空気の中で、四万十市を出発することとなった。山々を縁取る朝もやの中を30kmほどドライブし、最初の目的地である四万十川の岩間沈下橋に到着。増水時には水面下に沈むよう設計された橋は、四万十の暮らしと自然が調和した独特の風景を見せてくれる。水面からわずか数mの高さを行くDEFENDERと、悠然と流れゆく清流が織りなす風景は、清々しい静けさに包まれていた。

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その後、高知県と愛媛県の県境に広がる四国カルストへ。日本百名道にも選ばれた県道383号四国カルスト公園縦断線、通称「天空の道」を進むと、白い石灰岩がヒツジの群れのように点在するカレンフェルトや、すり鉢状の窪地ドリーネなど、カルスト特有の雄大な景観が現れる。標高1400mに位置する展望スポット・姫鶴平(めづるだいら)に到着すると、目の前には360度の大パノラマが広がった。放牧された牛たちが悠々と草を食む姿も、この高原ならではの風景だ。

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さらに走り、フェーズ5最後の目的地、松山へ。まずは、400年以上の歴史を刻む松山城を訪れる。日本100名城のひとつに数えられるこの城は、現存12天守のひとつとして知られ、その威風堂々とした姿は松山のシンボルとなっている。石垣の間を縫うように天守閣近くまで上ると、瀬戸内海と街並みを一望できる絶景が現れた。

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最後の訪問地は、夏目漱石の「坊っちゃん」でも有名な道後温泉本館。明治27年(1894年)建てられた木造三層楼の風情ある建築は、まさに日本三古湯の歴史と格式を物語っていた。

京都からスタートし、中国地方を経て四国へと駆け抜けた約850kmの道のり。DEFENDERは、都市の街並みから山間の峠道、大雨の高速道路まで、さまざまな道を力強く走り抜けた。その卓越した走行性能と快適性により、5日間の旅は充実したものとなった。

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次なるフェーズ6では広島からの新たな旅が始まる。47都道府県を結ぶ壮大なツアーは、新たな発見と感動を携えて、まだ続いていく。

フェーズ5の旅程

ディフェンダーコール

TEL:0120-18-5568(土・日・祝除く 9:00-18:00 フリーダイヤル)
www.landrover.co.jp