フィリピンのネグロス・オクシデンタル州カンプエストハンに、世界最大のニワトリ型の建造物が完成した。オーナー一家が描いた夢の施設は、壮大なホテルとして現実のものに。今年9月、ギネス世界記録に認定されている。
ホテルは高さ約35メートルを誇る。黒と茶を基調としたリアルな羽毛の質感や、鮮やかな赤い鶏冠(とさか)など、細部まで凝った造形が特徴だ。尾部の根元に建物内部への入り口が設けられており、内部は通常の建物と同様、複数のフロアに区切られている。
ホテルは、2024年9月8日に建設が完了。高さ34.93メートル、幅12.13メートル、長さ28.17メートルの建造物が、世界最大のニワトリ型建造物としてギネス世界記録に認定された。
観光スポットとして大盛況
タイムズ・オブ・インディア紙は、特徴的なホテルであることから、「フィリピンの観光界において、急速に台頭している注目スポットとなっている」と報じる。地元住民と訪問客の双方に親しまれる新たなランドマークとして定着しつつあるという。
ホテル内部には、エアコンや大型テレビ、温水シャワーなどモダンな設備を備えた15の客室を用意する。当初はタン氏一家が進める小規模なプロジェクトだったが、現在では一大観光施設となっている。
敷地内には、このニワトリ型建造物に加え、ウェーブプール、3つのスイミングプール、ボニータハット、恐竜やアニメキャラクターのオブジェなど、多彩な施設が訪れる観光客たちを楽しませる。
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眺望に惹かれ、道なき山間に建設を決意
発案者のリカルド・カノ・グワポ・タン氏は、2010年に妻のニタ氏とともにリゾート用地を取得。当時の土地は、まともな道路も電気もない状態だったが、山々の眺望だけは一流だった。
この地域の主要産業である闘鶏にヒントを得たタン氏は、ニワトリ型のユニークな建造物の計画に着手。フィリピンでは数百万人が闘ニワトリ産業に従事している。
タン氏は、「雄鶏は、落ち着きと強さ、威厳を体現しており、これは地域の人々の姿勢を反映しています」と語った。さらに「人々に強い印象を残すような驚きの要素を作りたかった」とニワトリ型ホテルの意図を明かしている。
タイムズ・オブ・インディア紙によると、建造物の設計と計画に6カ月を費やしたのち、2023年6月10日に着工。プロジェクトチームは、地域で頻発する嵐や台風を考慮し、建物の安定性確保に注力した。
地元を救った闘鶏産業への思い
リカルド・タン氏は、フィリピンのオンラインメディア「サン・スターの取材に対し、地域とニワトリの強い結びつきを語る。
「ネグロス州では闘鶏産業が、砂糖産業に次ぐ規模になっています。かつて砂糖産業が低迷し生活が脅かされた時、闘鶏産業が頼みの綱となりました。何百万ペソもの収入と税収をもたらし、直接・間接的に何千人もの雇用を生み出したのです」
闘鶏の経済効果についてタン氏は、「飼料の供給店が急増し、トウモロコシ栽培農家は新しい市場を見出せたほか、運送業者は畑から製粉所へのトウモロコシ輸送や、製粉所から店舗への飼料輸送で忙しくなりました。経済の連鎖が上手く回り、人々の仕事へのニーズを満たすのに役立っています」と波及効果を強調している。
また、ニワトリには歴史的な意義もあるのだという。「スペイン統治時代には、雄鶏の鳴き声が農民の目覚まし時計として機能していました。祈りと仕事の時間を告げる役割も果たしていました」
ホテルは2023年6月10日の基礎工事開始から、2024年9月8日のギネス世界記録認定まで、456日を要したという。周囲にはプールやアウトドア・アクティビティを楽しめる施設が揃っており、子連れで休暇を満喫できるスポットとして賑わっている。
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@sandraduff18 The Guinness World Records officially recognized the “Manok ni Cano Gwapo” in Negros Occidental as the Largest building in the shape of a chicken on Saturday, October 19. 📍Campuestohan Highland Resort #guinessworldrecords #worldrecord #tallestbuildingintheworld #bacolod #talisay #negrosoccidental #philippines #campuestohan_highland_resort #fyp #fypシ #fypシ゚ ♬ オフロード・青春/爽やかな洋画サントラ系 - 寧