【磯村勇斗&北村匠海】「タイミングが重なったのは運命」初開催のしずおか映画祭、来年以降の計画にも期待

  • 文:Pen編集部
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俳優の磯村勇斗が初めて主宰・企画した「しずおか映画祭」が、11月4日に静岡・沼津市で開催された。

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エンディングにて出演者全員が集合。豪華メンバーが駆けつけた。 (c)しずおか映画祭

沼津出身の磯村によって、映画で地元を活気づけたいとの思いから企画された本映画祭。映画『クライマーズハイ』などで知られる、同じ静岡出身の原田眞人監督や俳優・佐津川愛美らのトークショーをはじめ、磯村の友人である北村匠海の、初の映画監督作品『世界征服やめた』の上映会&トークショーや、沼津で撮影した2022年公開の映画『さかなのこ』の上映会、そして同作の沖田修一監督、主演を務めた俳優のんとのトークショーなど、第一部から第三部まで盛りだくさんの内容に。会場外にはDJブースや地元の食材などをつかった食のスペースも設けられ、沼津の街全体で映画祭を盛り上げた。

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映画『春待つ僕ら』で初共演し『東京リベンジャーズ』シリーズなどで共演を重ね、公私ともに親交のある二人。 (c)しずおか映画祭

第二部では、北村匠海監督作品『世界征服やめた』の上映会と、磯村&北村によるトークショーが開催。

同映画は、2011年6月に不慮の事故でこの世を去ったポエトリー・ラッパー・不可思議/wonderboyの楽曲「世界征服やめた」に影響を受けた北村が、この楽曲からインスパイアされて脚本を書き下ろし、監督を務めた短編映画。主演の萩原利久をはじめ、藤堂日向、井浦新のキャストに、清⽔康彦、写真家の川上智之などのクリエイター陣らが集結して制作された。

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企画・脚本・監督を務めた北村匠海による短編映画。2025年2月よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開予定。 https://sekaiseifuku-movie.com ©️『世界征服やめた』製作委員会

北村は小栗旬が監督を務めた映画『シュアリー・サムデイ』への出演をきっかけに、自身もいつか映画監督をやりたいと思っていたと明かし、満を持して初挑戦。「自分が監督をするというタイミングと重なったのは運命だなと思ったし、必然的なのかな」と、偶然にも今回の映画祭の時期と重なったことについて感慨深い思いを語った。磯村は、自身の過去の監督経験について触れ、「役者と監督をやっている時の脳みそは全然違う」と言い、「監督を経験してみると、俳優というのは一部署でしかないんだと強く感じた」と振り返った。今後について話が及ぶと「二人で必ず何かしらやるでしょうね。『しずおか映画祭』にもスタッフとかポスターのカメラマンとかテーマ曲を作るとか?」と口にし、会場からは拍手が沸き起こり、ファンを喜ばせた。

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(c)しずおか映画祭

記者による囲み取材では、それぞれ映画の魅力について、「映画には人が絶対いるというところ。今回だと映画祭を開催することによって、県外も含めて地域の人たちがたくさん集まるのもそうですし、映画づくりは決してひとりで出来るものではないので、何十人と集まってひとつの作品がつくれると考えると、映画がある場所に必ず人がいるっていうところ、ときにはかき乱すものでもあったりするのが、僕は映画の1番面白い、魅力的なところ」(磯村)、「今回監督という立場で映画に関わって、映画の良さのひとつに監督のエゴというのもすごく大事なもの。映画は見てくれる人がいて、見る人はお金を払って映画館に行くわけなので、なにを持って帰ってもらうかはやはり監督でつくり出していかないといけない。ひとつも同じ人生はないように、ひとつも同じ映画はない、その出会いこそが映画の良さであり魅力」(北村)と語った。

また、磯村は「映画祭は1番難しいところは継続。1回目ができたとしても続けていくことが難しく、そこには新しいものをどんどん取り入れていかなければいけない。地域の皆さんのご協力があってこそ続けられるものだと思うので、引き続き、続けることをまず目標に進めていきたい」と言い、そして「今回は東部で出来たので、次は中部になるのかなといま話は出ています。その次は西部になるのか。もしくは3つの地域で同時に行うのか。1回目を通して反省点もあったりするので、それも踏まえて次の作戦を練っていきたいと思っていますが、静岡全体で静岡を盛り上げたい。しずおか国際映画祭という名前に変更できるように、ここから頑張っていきたい」とこれからの映画祭の展望もアピールした。

今後のさらなる発展を期待させる「しずおか映画祭」に、ぜひ注目したい。

しずおか映画祭

https://shizuokaeigasai.jp