“恐竜サイズの鳩”がこの秋マンハッタンで話題に…その正体とは?

  • コーディネート:鈴木希実
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NEW YORK ニューヨーク/アメリカ

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設置場所は、ハイライン最北部のプリンス・エリアにある10番街と30丁目の交差点に位置する高架上。一般公開は10月16日から18カ月間。 photo: Ivan Argote, Dinosaur, 2024 (rendering). A High Line Plinth commission. Image courtesy of the artist and High Line.

高架鉄道の路線跡を再利用した空中庭園、ハイラインに新しいパブリックアートが登場した。コロンビア出身のアーティスト、イヴァン・アルゴテの“ダイナソー(恐竜)”は、細心にハンドペイントを施した、高さ約4.87mのアルミニウム製の巨大な鳩の作品だ。

ニューヨークのストリートバードといわれる鳩はいつも足元にいるものだが、その立場を逆転させ、高架上から人や車を見下ろす姿はとてもシュール。鳩はあまりに多く生息しているため、大切に扱われることはないが、この街に暮らすほとんどの人と同様に、ここにたどり着き、やがて住民となった“移民”である。都市の進化の証人ともいえ、そのことを思い出させる企みでもある。

www.thehighline.org/art

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ハイパーリアルな巨大鳩は不気味なのに魅力的。近くのベンチで鳩に見下ろされながら寛ぐと、不思議な気分に。

※この記事はPen 2024年11月号より再編集した記事です。