焼きたてパンを手軽に楽しむ、食べきりサイズのベーカリー【神原サリーが選ぶ今月の家電】

  • イラスト:信濃八太郎
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〈ホームベーカリー〉
Panasonic Compact Bakery SD-CB1(パナソニック コンパクトベーカリー SD-CB1)

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W18.8×H24.3×D28.5cmと業界最小(同社調べ)。置き場所を選ばないコンパクト設計のため、散らかりがちなキッチンにも常設できる。¥22,000前後(市場想定価格)

ひとり暮らし用の食洗機「ソロタ」、無洗米の米びつを備えて遠隔操作ができる「自動計量IH炊飯器」と、少人数世帯に向けた新しい提案を続けているパナソニック。次の一手は驚くほど小さなベーカリーだった。「コンパクトベーカリーSD–CB1」は、同社のトースターよりも背が低く、設置面積はA4サイズよりもひと回り小さい。ノイズをなくしたシンプルなデザインが潔い。焼けるのは、5枚切り食パン3枚分の約0.6斤という食べ切りサイズで、手でちぎって食べるのが楽しくなるような、コロンと丸みのあるパンだ。

フラグシップとなるビストロシリーズのベーカリーは、性能は文句なしだが背が高く、キッチンに常設するには大きすぎる。ひとり暮らしならなおさらだ。ホームベーカリーを発売してから37年となる同社が「窯出しのパンを食べる幸せをひとりでも多くの人に体してほしい」という思いから、これまで培ってきた技術やシーケンスを捨て、一から組み立て直して生まれた製品なのだ。

安定したおいしさのためにこだわってきたイースト自動投入機能を手放さないことにはコンパクト化を実現できない。そこで採用されたのが、最初に“ねかし”をいれることで発酵を調節しながら粉と水を馴染ませる改良ストレート法だ。室温センサー、庫内温度ンサーを搭載し、気温に合わせてプログラムを変えることで、1年中、変わらぬ焼き上がりを可能にしたという。

粉計量カップとスプーンが付属し、デジタルスケールがなくともOK。高加水パンなど20メニューを搭載し予約モードも備えたこの小さなベーカリーで、毎朝焼きたてのパンを味わう暮らしを始めてみようじゃないか。

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冷凍保存をする必要がない約0.6斤という食べきりサイズで焼き上げる。メニューはデイリーパンのほか、バターケーキやガトーショコラ、ピザ生地、米粉パンなど多彩だ。

神原サリー

新聞社勤務を経て「家電コンシェルジュ」として独立。豊富な知識と取材をもとに独自視点で発信。東京・広尾の「家電アトリエ」をベースに、テレビ出演や執筆、コンサルティングなど広く活躍中。

問い合わせ先/パナソニック 調理商品ご相談窓口
TEL:0120-878-694

※この記事はPen 2024年10月号より再編集した記事です。