スコットランドで180年以上の歴史を持ち、「完璧すぎる味わい」と評されるシングルモルトウイスキー、グレンモーレンジィが生まれ変わった。さらなる2年のバーボン樽での熟成を経て、香りや味わいをバージョンアップさせた新たなフラッグシップ、「グレンモーレンジィ オリジナル 12年」。その開発秘話や、華やかで奥深い味わいについて、最高蒸留・製造責任者のビル・ラムズデン博士に訊いた。
“完璧な味わい”のウイスキーを、より完璧なものに
スコットランドの北ハイランド、ドーノッホ湾を望むテインの街で1843年から操業を続けるグレンモーレンジィ蒸留所。スコットランドで最も背の高いポットスチルでの蒸留や、ターロギーの泉に湧くミネラル分豊富な硬水での仕込み、熟成に使用する樽への比類なきこだわりから生まれる同蒸留所のシングルモルトは、世界中のウイスキーファンを魅了してきた。
そんなグレンモーレンジィのフラッグシップとして、長きにわたり君臨してきたのが「グレンモーレンジィ 10年」だ。何度かのリニューアルが行われ、2007年には「グレンモーレンジィ オリジナル 10年」と名称が変わったが、10年以上熟成させた原酒を使用するという点は、それ以前から変わることがなかった。だが今回バージョンアップされた「グレンモーレンジィ オリジナル 12年」では、2年以上の熟成期間の延長を決断。グレンモーレンジィの次なる歴史の扉を開く、新たなフラッグシップとなった。
「長く愛されてきたグレンモーレンジィ 10年を、12年ものとしてリニューアルすることには少なからず葛藤がありました。一方で、普段から蒸留所でさまざまなチャレンジを行い、ウイスキーづくりの知見や経験を積み重ねていく中で、我々のフラッグシップをより完璧なものにすることができるのではないかと考えるようになったのです」
そう話すビル博士。リニューアルの計画自体は4年ほど前から持ち上がり、クリエイションチームでさまざまな試みを行ってきたという。
「たとえば、従来のオリジナルにはファーストフィルとセカンドフィルのバーボン樽で熟成させた原酒を使用していますが、その比率を変えてみたり、あるいはシェリー樽で熟成した原酒を少しだけ加えてみたり……。そうしていろいろな可能性を検討してたどり着いた答えが、使用する樽の比率などは変えず、より長く熟成させた原酒を使うことだったのです」
グレンモーレンジィの樽へのこだわりは、理想の樽を追求し、木材の選定から樽の内面処理までを自社で細かに管理する「デザイナーカスク」でも有名だ。ウイスキーを詰めた後に払い出した樽をファーストフィル、ファーストフィルの樽にグレンモーレンジィの原酒を詰めて熟成させた後、再び熟成に使用する樽をセカンドフィルと呼んでいる。
ファーストフィルの樽はシルキーでクリーミーなバニラのような香味をもたらし、セカンドフィルの樽は花や柑橘を思わせるフルーティな香味を引き立てる。もちろんどちらも、“グレンモーレンジィらしい”香りや味わいを構成する大きな要因となるものだ。
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わずかな違いながら、圧倒的な支持を獲得
新たにリリースされた「グレンモーレンジィ オリジナル 12年」でも、双方の樽で熟成させた原酒を使用。その割合は非公表だが、ファーストフィルがメインとなる樽の構成は従来のオリジナルと変わらない。
「私たちが目指したのは、グレンモーレンジィらしさはそのままに、香りや味わいをボリュームアップさせること。従来のオリジナルとの違いはあえてわずかなものにしていますが、間違いなくより豊かで濃密な香りや味わいを感じていただけると思います」
開発段階ではグレンモーレンジィが誇る35人のセンサリーパネル(官能のプロフェッショナル)によるブラインドテイスティングが行われ、9割を超えるメンバーが新たなフラッグシップを支持。その圧倒的な結果は、ビル博士にとっても驚くべきものだったという。
そんな「グレンモーレンジィ オリジナル 12年」をビル博士とともにテイスティングしてみると、オレンジや洋梨などのフルーツ、華やかなフローラルさやバニラのような香りは、まさにグレンモーレンジィの“クラシックスタイル”。飲めば口当たりはシルキーでなめらか。熟した桃や蜂蜜のようなスイートさの中にハーブやスパイスのエッセンスも感じられ、より濃密で複雑な味わいとなっている。
グレンモーレンジィは、ビル博士にとって最も思い入れのあるウイスキーのひとつ。24歳の時、初めて飲んだシングルモルトだった。
「蜂蜜や柑橘を思わせる素晴らしいフレーバーや、驚くほどになめらかな味わい。最初にグレンモーレンジィを飲んだ時の感動はいまも忘れることができません」
自らの心を動かした感動を現代の飲み手に伝えるために歩み続け、世界屈指のウイスキー・クリエイターと呼ばれるまでになった。グレンモーレンジィとともに30年以上、研鑽を重ねてきたビル博士の想い、そして人生までもが凝縮されたシングルモルト「グレンモーレンジィ オリジナル 12年」は、すでに海外の名だたるコンペティションで高く評価されている。
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新たなフラッグシップを、全国のバーで味わおう
バランスがよい味わいで、ストレートやロック、カクテルなど飲み方を選ばない点も踏襲する「グレンモーレンジィ オリジナル 12年」。その味わいを楽しめる絶好のチャンスが、11月30日(土)まで全国の主要都市で開催される「グレンモーレンジィ オレンジハイボールキャンペーン」だ。
札幌/仙台、東京、横浜、名古屋、大阪/広島の全5エリア、約500店舗で開催される同キャンペーンでは、オレンジピールで「グレンモーレンジィ オリジナル 12年」の爽やかさを際立たせた「オレンジハイボール」を提供。1杯の注文につきポイントを貯めることができ、マドラーやオレンジミストグラスなど、グラスモーレンジィの世界観をより楽しめるオリジナルグッズがゲットできる。
さらには各エリアで最高ポイントを獲得した1名には、名前が刻印された「グレンモーレンジィ シグネット」のプレゼントも。「グレンモーレンジィ シグネット」は、チョコレートモルト(焙煎した麦芽)で仕込んだ希少な原酒で構成される、革新的なシングルモルトだ。
実施店舗はキャンペーン特設サイトでチェックを。全国のバー巡りを楽しみながら、グレンモーレンジィの新たなフラッグシップを堪能してもらいたい。