「ライカQ」シリーズに新展開! 「ライカ アポ・ズミクロン f2/43mm ASPH.」搭載の「ライカQ3 43」が鮮烈デビュー。

  • 文:石川博也
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「ライカQ3 43」1,100,000円。

2015年の「ライカQ」の発売からおよそ9年。2019年に登場した「ライカQ2」、2023年にリリースされた現行の「ライカQ3」と世代を重ねるごとに「ライカQ」シリーズの基本性能は進化を遂げてきた。一方、レンズは一貫して「ライカ ズミルックスf1.7/28mm ASPH.」を採用。その卓越した描写性能が「ライカQ」シリーズの人気を支えるひとつの要因であったことは間違いないだろう。

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複雑なレンズ構成かつ非球面レンズ採用の「ライカ アポ・ズミクロン f2/43mm ASPH.」を搭載しながらも、小型軽量を実現。

そんな同シリーズが、ついに新たな展開を迎える。これまでとは異なるレンズを採用したモデルが登場するのだ。それが特別に新開発された「ライカ アポ・ズミクロン f2/43mm ASPH.」を搭載した「ライカQ3 43」だ。レンズは焦点距離43mmの単焦点で、人間の目の画角に近いゆえ、被写体を自然な印象で写真に収めることができる。その描写性能は秀逸で、光量の少ないシーンでも極めてシャープかつコントラストの高い描写を実現している。

中でも特徴的なのが、絞り開放時だ。絞りを開放しても高画質が得られるため、背景をぼかしながらメインの被写体は際立った、シャープな部分とボケの部分を美しく調和させた、このレンズならではの表現が可能になっている。

高感度性能にも優れ、光量の少ないシーンでシャッタースピードを速くしても、美しい写真を撮影することができるのもありがたい。

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ローアングルやハイアングルでの撮影をより手軽に行えるチルト式モニターを採用。

有機ELファインダーは「ライカQ3」同様の576万画素の高精細で、ファインダーと背面の液晶モニターには43mmをベースに、60mm、75mm、90mm、120mm、150mmの各焦点距離に相当する画角を示すフレームが表示され、それぞれの画角で静止画と動画の撮影が可能となっている。

撮像素子には35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサーを採用。トリプルレゾリューション技術で画素数を6000万画素、3600万画素、1800万画素から選べるようになっている。最大記録画素数となる6000万画素であれば、例えば、150mm相当の画角で撮影してもおよそ500万画素の高精細な静止画の撮影が可能。コンパクトなボディでありながら、よりさまざまなシーンや用途でフレキシブルに静止画、動画の撮影が可能となっている。

ISO感度はISO50から100000。オートフォーカスシステムには高速かつ高精度なハイブリッドオートフォーカスシステム、液晶モニターには高精細3.0型のチルト式タッチパネル液晶モニターを採用している。

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ロードマイクロフォンズ社の外部マイクが今後ファームウェアのアップデートにより可能になる予定。本格的な動画撮影の際に心強い。

頑強なボディはIP52相当の防塵、防滴性能も備えているため、不意の悪天候などの際も安心だ。USB-C接続によってロードマイクロフォンズ社の外部マイクを今後使用することもできるようになる予定だ。

さらに撮影した静止画や動画は、Wi-FiやBluetoothでモバイル機器と接続することで、SNSへの投稿やRAW現像、編集などをスムーズにこなせるようになっている。

また、ライカ専用アプリ「Leica FOTOS」と接続すれば、撮影データを迅速かつ安全に転送できるほか、クリエイティブな表現を叶える「Leica Look」をアプリ経由でダウンロードができる。その際、「ライカQ3 43」と同時に「Leica Look」へ新たに加わる「Leica Chrome」を選択することにより、JPEG画像をフィルムで撮影されたアナログ写真のような、味わい深い雰囲気に仕上げることも可能となっている。

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「ライカQ3 43」にあわせて発表された「マルチファンクションプロテクター」。

デザインも刷新され、グレーのレザーを外装に採用。ボディカラーのブラックと調和し、エレガントで洗練された雰囲気をまとっている。さらに別売のアクセサリーである「ライカQ3」同様のレザー製プロテクターやバリエーション豊富なサムレスト、ラウンドシェイプがレトロなレンズフード、今回、新たに登場するマルチファンクションプロテクターなどを装着することで、「ライカQ3 43」を自分好みの一台にデコレートすることができる。

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別売りのアクセサリーでドレスアップされた「ライカQ3 43」。

「ライカQ」シリーズに新たに加わった「ライカ アポ・ズミクロン f2/43mm ASPH.」搭載の「ライカQ3 43」。標準レンズが好きな人にとっては待望のモデルの登場であり、その独特の写りゆえに従来の「ライカQ」シリーズと使い分けるのもいいだろう。

「ライカQ3 43」は、ライカストア、ライカオンラインストア、ライカブティック、ライカ正規特約店にて、2024年9月27日(金)発売。この日、「ライカQ」シリーズの新たな歴史が幕を開ける。

ライカQ3 43