マーク・ザッカーバーグが妻の彫刻を公開して賛否両論……制作の背景は「ローマ帝国」にあった?

  • 文:中川真知子
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メタのCEOであるマーク・ザッカーバーグが、妻プリシラ・チャンの巨大な彫刻をお披露目して話題になっている。ザッカーバーグは、自身のインスタグラムで「妻の彫刻をつくるというローマの伝統を復活させた」とコメントしている。

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写真はイメージ(ShutterStock)

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以前からローマ帝国に関心があったザッカーバーグ

彫刻を手がけたのは、ティファニーやディオールともコラボしているニューヨークのアーティスト、ダニエル・アーシャムで、7フィート(約2.1メートル)のチャンが銀色のマントをまとい、堂々と前進する姿を表現している。本投稿のコメント欄には、「美しい」と好意的なコメントもあるが、「事前活動に力を入れるべき」や「趣味が悪い」といった内容も散見されるが、マークはフォロワーの意見に左右されることはないだろう。

ザッカーバーグがローマ帝国の考えや教訓に関心を持っているのは、これまでにも何度か報じられてきた。40歳の誕生日パーティーで着用したTシャツにはラテン語で「Carthago delenda est(カルタゴは滅ぼされなければならない)」と書かれている。これはローマの弁士が演説の最後を締めくくったフレーズであり、マークは好きな言葉だと公言していた。そんな彼が、ローマの伝統にある妻の彫刻づくりを真似しても不思議はないだろう。この彫刻造りの文化には、妻を讃えるだけでなく、家族の地位や名誉を高める意味や、政治との繋がり、国家への忠誠心の表れといった意味も込められていたらしい。愛妻家で野心家のマークにとって、妻の彫刻は自身の気持ちを表現する上で最も相応しいと感じられたのかもしれない。

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お披露目したプリシラ・チャンの彫刻