クルマ好きのファッションデザイナー尾花大輔がブリヂストン「REGNO」に見出した、タイヤデザインの魅力とは?

  • 文:倉持佑次
  • 写真:高木康行
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黒く、丸い。一見すると、タイヤに大きな違いはないように思える。しかし、ブリヂストンのフラッグシップタイヤブランド「REGNO(レグノ)」は、その常識を覆す。高度な機能性と洗練されたデザインの融合により、同ブランドは単なる移動の道具を超え、クルマの個性を際立たせる重要な要素となっている。今回、このREGNOの魅力を、ファッションデザイナーの尾花大輔に体感してもらった。

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クルマ愛好家の尾花が語る、タイヤへのデザイナーとしての視点

自身のブランド「N.HOOLYWOOD(N.ハリウッド)」や、東京オリンピック聖火リレーランナーのユニフォームデザインを監修したことでも知られる彼だが、実は熱烈なクルマ好きでもある。その愛着は幼少期にまで遡る。

「父が自動車メーカーのエンジニアだったんです。生まれた時からクルマが身近にあって、小学生の頃には同級生よりクルマの知識があったかもしれません」

18歳で初めて中古車を購入して以来、20台以上の車を乗り継いできたという尾花。その経験は、単なる趣味の域を超え、デザイナーとしての視点にも大きな影響を与えている。

クルマの外観デザインについて尾花は、「シンプルでナローなフォルムや、廉価版的な車が好きです」とサイドビューの美しさを重視する。近年のクルマデザインのトレンドについては、興味深い見解を示した。

「すごく露骨にわかりやすいというか、『売るぞ』って姿勢が強いですね。でも一方で、従来の概念を打ち破るような革新的なデザインも増えています。クラウンの最新モデルとか、全てを刷新して斬新すぎるぐらいのフルモデルチェンジですしね」

クルマのデザインに一家言をもつ尾花だが、タイヤに対する認識は意外にも安全性が最優先だ。

「タイヤは命を預けるものです。スポーツカーに乗るようになってから、タイヤがより繊細に見えるようになりました」

デザイン面では、過去のタイヤに対する印象を強く持っている。

「昔はホワイトリボンやバイアスなど、スタイルでタイヤを選んでいました。昨今のタイヤ選びは、機能と性能を優先して選ぶ事が多いですね」

 

REGNO GR-XⅢの詳細はこちら

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9割の性能と1割のデザインという、タイヤデザインの絶妙なバランス

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REGNOの全面に彫られた3Dノイズ抑制グルーブ。その溝は、風に流れる羽を思い起こさせるデザインだ。

ブリヂストンのデザイン担当者によると、タイヤデザインの9割は性能で決まり、残りの1割を駆使して機能感と魅力的な外観を表現するのだという。

「その中でも、REGNOブランドはデザインを重視しています」と担当者は語る。最新モデル「REGNO GR-XⅢ(レグノ ジーアール・クロススリー)」の開発では、43年の歴史をもつブランドの普遍的な価値を残しつつ、時代の変化にも対応することを目指した。

「日本のドメスティック商品だからこそ、日本のよさも取り入れようと考えました」

REGNOの特徴的な要素のひとつが「3Dノイズ抑制グルーブ」だ。これは単なるデザイン要素ではなく、走行時の静粛性を高める機能的な溝デザインである。

「音響工学の知見を応用し、タイヤの回転時に発生する共鳴音を抑制しています。同時に、この機能を保ちつつ、主張がありながら精緻さを併せ持つようにデザインしました」

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タイヤのサイドデザインは、1割のデザイン性が存分に発揮される場所だ。REGNOの文字の左下にある分銅つなぎの模様は、繊細な技術との絶妙なバランスで成り立つ。

そんなREGNOのデザインを見て、尾花は次のように評する。

「サイドデザインが印象的です。クルマにタイヤを装着した時、唯一しっかり見える部分ですよね。でも、タイヤだけが目立つのではなく、クルマ全体とのバランスを取るのが難しいはず。その点、REGNOは絶妙なバランスを取っていると感じます」

特に、日本の伝統的な「分銅つなぎ」模様を取り入れた美しさと、「LUXBLACK®」と呼ばれる独自の黒色表現技術に注目したようだ。

「ファッションデザインなら見た目が99%を占めます。対照的に、タイヤは機能が9割。この制約の中で個性を出すのは本当に難しいはず。REGNOはその難しさを見事にクリアしていると思います」

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REGNOのスケッチボード。ノイズ抑制グルーブの細やかなデザイン性が垣間見える
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REGNOのコンセプトボード。建築やファッションのように、タイヤのデザインにもテーマや設定が盛り込まれている。

REGNO GR-XⅢのブランドコンセプトの詳細はこちら

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違うアプローチだからこそ感じる、デザイナーとしての新たな刺激

タイヤデザインという新しい世界に触れ、尾花は新鮮な驚きを隠さない。

「ファッションもタイヤも、時代とともに求められるものは変化します。でも、変化に対応しつつ、普遍的なよさを残すことが大切。REGNOはそのバランスを見事に取っているように感じます。今回、タイヤデザインの奥深さを知ることができ、デザイナーとして新たな刺激を受けました」

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尾花大輔が洋服をデザインする際に描いた、ラフスケッチ。

新モデルのREGNO GR-XⅢは、性能とデザインの融合をさらに推し進め、「空間品質」「走行性能」「サステナブル性能」という3つの価値を掲げる。「タイヤは買ってからじっくり見るもの。その時にお客様の期待を裏切らないように」というブリヂストンの担当者の言葉が、REGNOの設計思想を端的に表している。

尾花は最後にこう語った。

「REGNOは、制約の中で最高の機能と美しさを追求する、タイヤというプロダクトデザインのひとつの到達点だと思います。アプローチは異なりますが、デザイナーとして大いに刺激を受けました」

タイヤという、一見地味に思える製品。しかし、そこに込められた技術と美意識は、私たちの想像をはるかに超える。REGNOは、機能と美の融合という、デザインの永遠のテーマに対するひとつの答えを示しているのかもしれない。

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REGNOに手を置き、デザイナーとしてのひとつの学びがあったと語る尾花。
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REGNO GR-XⅢ ロードノイズ/パタンノイズの大幅低減技術と音を気になりにくくするチューニング技術を採用し、静粛性がさらに向上。またハンドリングの応答性と安定感の向上によりREGNO史上かつてない質の高い乗り味も両立。再生/再生可能資源の活用で環境にも配慮した。15inchから。235/50R18 101V ¥52,030(メーカー希望小売価格/税込)

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ブリヂストン タイヤサイト

www.tire.bridgestone.co.jp/