永遠の定番スニーカー、コンバースのジャックパーセル。ルーツはバドミントン選手用で、オールスターと並ぶコンバースの代表モデルである。このたびそのジャックパーセルの系譜に新たな1ページが加わった。コラボ品も多くバリエーションが豊富ななかで、これほど品格のある一足がこれまであっただろうか!?
トゥ先端の通称“スマイル”の黒い一本線がジャックパーセルを物語るが、全体のムードはかなり異なる。実は靴紐が交差する部分が、シューズ用語でいう“内羽根式”に形状変更されているのだ。通常のジャックパーセルはオールスターと同様の“外羽根式”で、外に開く左右のアッパーで足を包む。スポーツシューズの基本形で足を固定させやすい構造である。一方で内羽式は紐をギュッと絞ると中央が一直線に閉じる。ホールド性は外羽根式に劣るものの、隙間が少ないから水の侵入を防ぎやすいメリットがある。
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この特性から内羽式は歴史的に、海でヨットの搭乗時に履くデッキシューズに採用されてきた。今回の新ジャックパーセルも、1970年代に製造されていたデッキシューズがベースだ。昔のデッキタイプのジャックパーセルは、トゥにキャップ(被せ)がついていないプレーントゥだった。ところがこの新モデルは通常品と同様のトゥキャップつき。同モデルのアイコンがしっかりと息づく、これまでありそうでなかったハイブリッド仕様に生まれ変わった。
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ヨットマン御用達のノルウェー発アウトドアブランド、ヘリーハンセンとのコラボにより実現した一足。コラボ相手がヘリーハンセンと知ると、デッキシューズに着目した発想にも合点がいく。内羽式の革靴は英国紳士のドレスシューズのなかでもっともフォーマルとされるように、上品な見え方になる良さもある。その上品さを頑丈なトゥキャップが適度に和らげ、どんな服装にも合う一足に仕上がっている。
70年代のポップな古着と組ませてもよし、カーゴポンツのようなミリタリーウェアの格上げに使うもよし、全身ベージュトーンの都会的な装いをするもよし。大人がいま履くレトロキャンバスシューズの最良の選択肢のひとつなのは間違いない。
コンバースインフォメーションセンター
TEL : 0120-819-217
https://converse.co.jp/
ファッションレポーター/フォトグラファー
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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