どこにでも持ち運べる、コンパクトな高圧洗浄機【神原サリーが選ぶ今月の家電】

  • イラスト:信濃八太郎
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〈高圧洗浄機〉
SPICERR SWU-1(スパイサー ポケッタブル高圧洗浄機 SWU-1)

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操作は簡単。ハンドルを開く、ノズルを装着する、ホース(ペットボトル)を装着する、という3ステップで使用可能。ボタンは1つしかないシンプルな構造だ。¥12,980

バイク用品やバイクパーツを扱うサイン・ハウスから発売されたスパイサー「ポケッタブル高圧洗浄機」が便利で驚いている。高圧洗浄機と言えば、重くてかさばり、コンセントや水栓の確保が必要で準備が面倒というイメージがあるのではないか。ところがスパイサーは、これまでの常識を覆すポイントが満載なのだ。

わずか約800gの重さでハンドル部分が折り畳み式になっており、デニムのポケットに入るほどの大きさ。ここにモーターもバッテリーも入っているとは恐れ入る。ハンドルをカチリと広げてノズルと給水ホースを取り付け、水を入れたバケツにホースを固定すれば準備完了、高圧洗浄をスタートできる。手に持った感じはドライヤー、いや、ショットガンといったところか。ノズルが短いため、バスルームの洗浄時には距離を取らずとも狙った汚れをピンポイントで落とすことができる。ブラシや洗剤に頼らず、排水口のフタのぬめりもすっきりする。

ベランダの清掃にも欠かせない。網戸と窓を同時にピカピカにするにも、排水溝や鳥のフンの掃除にも大活躍。給水ホースが5mあるので、途中でバケツを移動させることなくストレスフリーだ。

3段階の圧力と5種類の噴射角を選べる可変ノズルの組み合わせで、使う場所に合わせて自在に調整可能。弱のシャワーなら花壇の水やりにちょうどいい。付属のコネクターを使えばペットボトルからの給水もOKだ。

企画・開発のきっかけはバイクの洗浄用だったと聞くが、ベビーカーや自転車にもよし、日常のさまざまなシーンに使える。キャンプなどアウトドア用にも。これは大人の水遊び、きれいになることが楽しみになる極上のエンターテインメントなのだ。

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サイズは約W176×H104×D68㎜(折り畳み時)とコンパクト。バイクや車の洗車はもちろん、コンセントや水栓が不要のため、浴室やベランダ、外出先での使用にもお薦め。

神原サリー

新聞社勤務を経て「家電コンシェルジュ」として独立。豊富な知識と取材をもとに独自視点で発信。東京・広尾の「家電アトリエ」をベースに、テレビ出演や執筆、コンサルティングなど広く活躍中。

問い合わせ先/サイン・ハウス
TEL:044-400-1979

※この記事はPen 2024年9月号より再編集した記事です。