イタリアの名門ラグジュアリーブランド、ゼニア(ZEGNA)が2024年秋冬キャンペーンを公開した。グローバルアンバサダーを務める俳優のマッツ・ミケルセンが最新のオアジカシミアコレクションを纏って、ブランドの原点でもあるオアジ・ゼニアの静かな空間を巡っている。
オアジ・ゼニアは、北イタリアのアルプス山中に広がる自然保護区だ。ゼニアの創業者、エルメネジルド・ゼニアが1929年に植林を開始したこの地は、現在100平方キロメートルにわたる豊かな森林へと成長。50万本を超える木々が、ブランドの自然との調和を体現している。キャンペーンビジュアルでは、デンマーク出身の名優マッツ・ミケルセンが、壮大なアルプスの風景を背景に、「断絶」によるラグジュアリーという価値観を表現しているオアジカシミアコレクションの魅力を存分に引き出している。洗練されたシルエットと温かみのある素材感が、ミケルセンの佇まいと絶妙にマッチし、ラグジュアリーレジャーウエアの新たな境地を感じさせる。このキャンペーンでは、110年以上にわたって、ゼニアの価値観と理想のよりどころであり続けるオアジ・ゼニアを象徴する国道232号線に敬意を捧げるブランドマークにも着目。コレクションの各アイテムがゼニアの卓越性および人類と自然界の調和への真摯な取り組みの証しでもある。
今季のコレクションで特に注目すべきは、新作ジャケット「イル コンテ(IL CONTE)」だ。イタリア語で「伯爵」を意味するこの名称は、創業者エルメネジルド・ゼニアへのオマージュでもある。伯爵の称号を授かった創業者の功績と精神を受け継ぐこのジャケットは、丸みを帯びたシルエットと心地よく首元を包み込むスタンドカラーが特徴だ。オアジカシミアで仕立てられた「イル コンテ」は、ゼニアの卓越したクラフツマンシップとイノベーションの結晶といえる。さらに、完全なトレーサビリティを実現した素材づかいは、ブランドの持続可能性への取り組みを如実に物語っている。
アーティスティックディレクターのアレッサンドロ・サルトリは、今季のコレクションでトーンオントーンのスタイリングや現代的な美意識を提案。伝統的なテーラリング技術を活かしつつ、現代のライフスタイルに寄り添うデザインは、幅広い層から支持を集めそうだ。ゼニアが掲げる「断絶」によるラグジュアリーという価値観は、オアジカシミヤコレクションの随所に表れている。厳選された素材と入念な仕立てが生み出す比類なき着心地は、日常に贅沢な時間をもたらしてくれるだろう。