ビール好き芸人ウエストランド井口が明かす、マイフェイバリットはコレだ

  • 編集&文:久保寺潤子
  • 写真:宇田川 淳
  • イラスト:西田真魚
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愛する地元のブルワリーから行きつけのバーや旅先で出会った1本まで、 贔屓にしているクラフトビールを、4人のビールラバーたちが語り尽くす。

Pen最新号は『驚きと、よろこびのクラフトビール』。この数年で、クラフトビールをめぐる景色が大きく変化しつつある。ていねいにつくられたもの、多様性を包み込むもの、消費されない価値を持つもの。こうした価値観、考え方が世の中に浸透し、新しい時代の姿となっているが、クラフトビールは、まさにその流れの真ん中にあるものだ。世界を動かす驚きと、よろこびあふれるクラフトビールを体感しに行こう。

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井口浩之 ●芸人
1983年、岡山県生まれ。2008年に河本太と漫才コンビ、ウエストランドを結成。14年よりタイタン所属。22年に「M-1グランプリ」優勝。YouTube『ウエストランドのぶちラジ!』はポッドキャスト再生回数トップ10入りを果たした。サッカー好きで知られ、フットサルチームを結成している。23年より津山ふるさと大使に任命された。

日本全国どこへ行っても、ビールがあれば、それだけで幸せ

ビール好きの芸人仲間が集って飲む「井口ビール部」で部長を務める井口浩之。結成後ほどなくパンデミックとなり、ビール部は自然とリモート呑みとなった。

「最初は近所のスーパーで買ったビールを飲んでコメントしていたんですが、だんだんネタがなくなって。クラフトビールを取り寄せるようになりました。ピーク時は冷蔵庫に全国津々浦々のビールをぎっちり詰め込んでいました」

全国のビールマップを眺め、まず気になったのが地元・岡山のビールだった。

「上京前は知らなかったけど、宮下酒造の『独歩』に巡り合って以来、愛飲してます。独立独歩から取った名前もいいですよね」

井口が愛飲するのはホップの爽快感と苦みが効いたピルスナータイプ。麦芽、ホップ、酵母などドイツの高品質な原材料を使用したヨーロッパタイプのビールだ。

調べるうちにたどり着いたのが、実家近くの津山ビールだ。

「ここも多胡本家酒造場という造り酒屋が手掛けています。宇宙ラベルシリーズはラベルもイカしてる。岡山は酎ハイ文化が根強いんですが、クラフトビールももっと盛り上がってほしいですね」

岡山の清流37に選ばれた加茂川の伏流水は、酒づくりに適した中硬水。この水がビールのキレのよさにも活かされている。

「酒造会社つながりで言えば、京都の黄桜が出している京都麦酒もうまいです。やっぱり日本酒つくってる会社のビールは間違いないですよね」

1995年に京都で初めて誕生した京都麦酒は、濾過の工程をゆるやかに行うことで、酵母を含んだにごりを適度に残し、深い味わいを実現している。

リモート呑みでは、ビールの色も大切な要素だと井口は言う。

「専用のグラスがあるとつい買っちゃいますね。味だけじゃなくて色の違いを見せ合って楽しむのもリモート呑みのポイント。網走ビールの『流氷ドラフト』は完全に色に惹かれて購入しました。このブルーは見た目にも涼しげで、夏にお薦めです」

網走の流氷を使用し、天然色素のクチナシでブルーの色を出した「流氷ドラフト」は、苦味を抑えたスッキリタイプで、ビールが苦手な人でも飲みやすい。

コロナが明けた現在は、ライブで全国を回り、その土地のビールを飲むのが恒例となっている。

「帰りの新幹線や飛行機の待ち時間に缶ビールを買って飲むのが最高。『独歩』は新幹線の駅でも買え、空港限定のピルスナーもある。沖縄の『オリオンビール』はいまやどこでも飲めますが、沖縄でソーキそばを食べながら飲みたい」

井口のもうひとつのホームタウンは長年住み慣れた荻窪だ。ブルワリーの多い中央線沿線ではクラフトビールフェスも盛んである。

「荻窪には行きつけのブルワリーがあって、ペットボトルでテイクアウトしてます。事務所の社員旅行で行ったビール工場見学で出来立てを飲んだのも忘れられない思い出。サッカー観戦に行けばスタジアムでもクラフトビールが飲めるし、どこへ遊びに行っても気づいたらそこにビールがある」

これまで撮り溜めた膨大なスマホの写真を眺めながら話す井口のビール談義は、いつまでも尽きることがない。

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ウエストランド井口さんが推す ビール4選

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京都麦酒 ゴールドエール(右上)
清酒メーカーの黄桜が京都初の地ビールとして1995年に発売した京都麦酒。缶・瓶タイプ各4種類で展開。ゴールドエールは吟醸酒の香りがほのかに漂う、黄金色のまろやかなビール。(350mL ¥349/黄桜お客様相談室 TEL:075-611-2172)

網走ビール 流氷ドラフト(右下)
1998年に生まれた網走ビール。印象的なブルーのカラーで一躍ヒット商品となった「流氷ドラフト」のほか、チェリービア「桜桃の雫」やグリーン色の「知床ドラフト」など個性豊かなラインアップ。(350mL ¥352/網走ビール TEL:0152-45-5100)

独歩 ピルスナータイプ(中央)
岡山の穏やかな気候の中でおいしい水、ドイツ産の麦芽、ホップ、酵母を使い、ドイツ人醸造技師の指導により醸造。ピルスナーのほかにデュンケル、ヴァイツェンなど限定品含め20種類ほどが揃う。(330mL ¥440/宮下酒造 TEL:086-272-5594)

津山ビール 宇宙ラベルシリーズ  イツハ(左)
岡山県津山市にある多胡本家酒造場で1996年に誕生した津山ビール。世界のブルワリーを訪ねて研究を重ね、日本の食卓に合う味を開発。イツハは華やかな香りとキレのあるケルシュタイプ。(330mL ¥495/多胡本家酒造場 TEL:0868-29-1111)

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