怖さの中に美しさと毒がある、映画愛を炸裂させた対談集 【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】『映画とポスターのお話』

  • 文:瀧 晴巳(フリーライター)
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【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『映画とポスターのお話』

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ヒグチユウコ/大島依提亜 著 白泉社 ¥3,740

昨春開催された『ヒグチユウコ展 CIRCUS』でも、映画ポスターのコーナーはその禍々しいまでの迫力でひと際異彩を放っていた。ポスターのデザインを手掛けたのは思わず買わずにいられない映画パンフレットを数多く制作してきた大島依提亜。無敵のタッグを組んできたふたりが、ディープなこだわり満載の映画愛を炸裂させたこの本にはポスター42点を収録。ホラー映画の新境地を開いた『ミッドサマー』からヒグチ作品の原点『悪魔の首飾り』まで、怖さの中に潜む美と毒を語り合った画集のような対談集。

※この記事はPen 2024年9月号より再編集した記事です。