【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『本に出会ってしまった。 私の世界を変えた一冊』
本を読まない人が増えたとはいえ、“本に感銘を受けたことがある人”は間違いなく存在する。画家の牧野伊三夫や料理家の今井真実、文筆家のかげはら史帆など、各界の表現者20人が「出会ってしまった」本にまつわる思いを綴った本書からも明らかだ。たとえば精神科医の星野概念は、“曖昧だけど曖昧なまま大切にしておきたい感覚”を共有できる友人から学生時代に薦められた書籍として『断片的なものの社会学』(岸政彦著)を取り上げていることなどがその好例。つまり本書は、本が好きな人の感性を刺激する一冊なのだ。
※この記事はPen 2024年8月号より再編集した記事です。