朝、わたしの身体のスイッチをオンにするもの。それは目覚ましでも太陽でもなく、コーヒー。とにかく朝起きていちばんにコーヒーを口に入れないことには、人間として機能しないんです。
朝の一杯を優雅に、なんて余裕はありません。とにかく素早くお湯を沸かし、その間にコーヒーを挽く。そしてドリッパーを準備。コーヒーフィルターを折って、ドリッパーにセット。お湯が沸いたらゆっくり回しながら……が理想ですが、とにかく早く飲みたいのでドボドボ注ぎます。コーヒーラバー失格です。よくないのはわかっています。でも、身体が「オフ」状態でのこの作業にはかなりのエネルギーが必要です。
なので、ここ最近はずっと市販のドリップバッグを朝イチのコーヒーに使っていました。袋から開けて、上の部分を切り取ってカップに直接セットするだけなので。
でも、「わたし、コーヒー好きなのに自分で選んだ豆でもなく、しかも豆も挽かずコーヒーを飲んでていいんだろうか」とちょっと罪悪感もあったんです。もうちょっと朝イチのコーヒーだけ簡素化できないかと考えていたところ、HARIOからぴったりの商品が発売されていました。
その名も「ティー&コーヒーメーカーマグ」。
マグ、ストレーナー、蓋というシンプルな構造。そしてコーヒーの淹れ方もとてもシンプル。ドリッパーもペーパーフィルターもいりません。
マグにストレーナーを入れたまま、挽いたコーヒー豆を投入。そしてお湯を注いで待つだけ。ストレーナーをひょいと持ち上げてはずせばできあがり。
マグはセラミックのような感じで、スルッとしていて気持ちの良い口当たりです。そして真空断熱構造なので冷めにくい。わたしの場合、身体のスイッチをオンにするための一杯なので、そこそこスピーディーに飲み終わるので、結構熱いままの状態で飲み切れるのも真空断熱構造のありがたいところです。
さて、数回試してみて感じたこと。まず、このフィルターを浸しておく方法はフレンチプレスと同じ浸漬法の淹れ方なので、挽き目は少し粗いほうがいいなと思いました。細かいとマグの底に残ってしまうからです。そしてお湯を注いで抽出する時間も、ハンドドリップだと2分程度ですが、このカップの場合は3分くらいがわたしはベストな気がしています。
朝イチのコーヒーの作業を最大限に削ってくれることとなったコーヒーメーカーマグですが、実は夜も活躍しています。
わたし、夜はお茶を一杯飲むのですが、お茶を淹れるのにもこちら急須いらず。さくさくっとお茶の準備ができてしまいます。
もちろん、コーヒー同様ゆっくり丁寧にハンドドリップで淹れたい時は、急須がおすすめですけどね。ゆっくり穏やかな気持ちで淹れるコーヒーも必要ですが、朝イチのコーヒーをできるだけ早く飲みたいわたしにはぴったりのライフハックなマグ、出会えてよかったです。
文筆家、イラストレーター
コロラド大学大学院東アジア言語文明学科卒。2009年から外務省専門調査員として在シアトル総領事館勤務。在米中に出版した『COFFEE GIVES ME SUPERPOWERS』がベストセラーとなり世界5ヵ国で翻訳出版されている。サウナ愛好家でもあり、フィンランド政府観光局サウナアンバサダーに任命されている。著書に『週末フィンランド』、『エンジョイ!クラフトビール』、『コーヒーがないと生きていけない!』、『HAVE A GOOD SAUNA!』がある。
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コロラド大学大学院東アジア言語文明学科卒。2009年から外務省専門調査員として在シアトル総領事館勤務。在米中に出版した『COFFEE GIVES ME SUPERPOWERS』がベストセラーとなり世界5ヵ国で翻訳出版されている。サウナ愛好家でもあり、フィンランド政府観光局サウナアンバサダーに任命されている。著書に『週末フィンランド』、『エンジョイ!クラフトビール』、『コーヒーがないと生きていけない!』、『HAVE A GOOD SAUNA!』がある。
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