極上の眠りを約束する、大麻布ブランドの新たなスリープコレクションがデビュー

  • 文:門倉奈津子
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古くから日本人とともにあった豊かな風合いの大麻布。産業化の波に乗れず、世の中から姿を消したこの素材を最新の技術を駆使して蘇らせたテキスタイル・ブランド、majotae(マヨタエ)が、その上質な肌触りを世界中の人に体感してほしいという想いから、スリープコレクション「majotae 9490(マヨタエ 9490)」を発表。

 

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ラインナップはデュべカバー、フラットシーツ、ピローケースの3種で構成。タイムレスな全6色で展開する。 photo : Guglielmo G C Profeti

エイベックスが手がける大麻布ブランドのマヨタエは、19世紀以前の大麻布づくりの手法である手積み・手織りの工程を徹底的に研究し、さまざまな手作業の工程を最新の技術やノウハウに置き換えることで、これまで不可能と言われてきた100%の大麻繊維を機械で折ることに成功し、国際特許も取得。しっとりと柔らかく光沢感のある極上のテクスチャーを持つ大麻布を展開している。マヨタエ 9490は、マヨタエ初のフラッグシップラインで、デザインは柳原照弘率いるTeruhiro Yanagihara Studioが手がけ、2024年ミラノデザインウィークでデビューした。

人間は、平均すると一生に9490日間眠る計算になると言われることから名付けられた今コレクションは、眠りをより豊かにするためにデザインされた。しなやかでソフトな手触りと、豊かな風合いが特徴で、デュべカバーとピローケースには、着物の重ねにインスパイアされたデザインが施されている。また、隠しボタンを生地のレイヤーの間に配し、着脱の際の美しい所作まで計算されているのもポイントだ。

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隠しボタンを生地のレイヤーの間に配するなど、細部にまでこだわった。(画像はサンプル品のため、実際の仕様とは異なる場合あり) photo : Shinsui Ohara

大麻布は、古くから人々の生活に寄り添い続けてきた素材。一万年前に大陸から日本へ伝わり、神事の装束から野良着まで、暮らしの中で幅広く使われていた。産業革命以降、大麻繊維は紡績に適さないとされ、ほぼ生産が途絶えてしまったが、痩せた土地や乾燥した地域でも成長が早く環境負荷が低いことから、世界中でいま再び注目を集めている。

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しっとりと滑らかな風合いの大麻布は、マヨタエが研究を重ね、最新技術を用いて蘇らせたもの。 photo : Guglielmo G C Profeti

大麻繊維は、その特殊構造により、夏は涼しく冬は暖かく、速乾性・抗菌性があり、強度も高いと言われている。何よりも使い続けることでしっとりと馴染んでいく肌触りは、一度使い始めたらもうほかの寝具は使えないほどの魅力がある。決して安い買い物ではないかもしれないが、どの季節でも心地よく、その丈夫さから世代を超えて使い続けられることを考えるとコスパは抜群。新しい時代のラグジュアリーとその心地よさを、ぜひ体験してみたい。

 

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マヨタエ 9490のアイテムはすべて日本製。デュべカバーは3サイズ、フラットシーツは2サイズ、ピローケースは3サイズで展開。デュべカバー(150×210cm〜)¥114,400〜、フラットシーツ(180×260cm〜)¥92,400〜、ピローケース(50×30cm〜)¥16,500〜(以上9/1発売、先行予約受付中) /以上マヨタエ 9490(マヨタエ) photos : Shinsui Ohara

 

マヨタエ 9490

https://majotae9490.com