「世界でもっとも醜い犬コンテスト」は1971年に創設され、1988年からはアメリカ・カリフォルニア州ペタルマのソノマ・マリン・フェアで開催されている。コンテストの結果は世界中で報道されるほど、犬好きなら誰もが知る有名な大会だ。
去る6月22日、2024年度の「もっとも醜い犬」が決定した。優勝したのはオレゴン州クーズ・ベイ在住のアン・ルイスさんの飼い犬である「ワイルド・タン」（ペキニーズ、オス、8歳）。
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Wild Thang crowned winner of 2024 'World's Ugliest Dog' contest https://t.co/LWUGzEMjTI pic.twitter.com/hkBVuKvL9x
— ABC7 News (@abc7newsbayarea) June 23, 2024
ワイルド・タンはこの大会に5回出場している。過去3回は2位だったが、今回初めて栄冠を手にした。
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Meet the 2024 winner of the "World's Ugliest Dog" contesthttps://t.co/gPxTCulSZ2 pic.twitter.com/y1JEYCjrYs
— TIME (@TIME) June 24, 2024
個性を称えるコンテスト
ワイルド・タンは生後10週目に犬ジステンパーと診断された。この病気により歯が生えなかったため、舌が垂れ下がっている。加え、片方の足に筋肉障害が残り、右前足はパタパタと動き続けている。
体に不自由はあるものの、アンさんの愛をいっぱい受け、静かに幸せに暮らしている。
このコンテストは、動物の外見至上主義を助長するためのものではない。オフィシャルサイトには「（このコンテストは）“醜い”犬をからかうためではなく、素晴らしい個性を持つ犬たちと楽しく過ごし、彼らが本当に美しいということを世界に示すためのものです」と書かれている。ユニークな容姿を称え、保護犬の里親が増えることがコンテストの目的だ。
物語を持つ犬たち
ワイルド・タンだけでなく、出場犬のすべてが「各々の物語」を持っている。参加犬のほとんどが保護施設に1度引き取られ、その後里親を見つけた犬とのこと。2位を受賞したのは14歳のローム（パグ、オス）。
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ロームは歩くことが出来ないため、車いすに乗っている。
「このコンテストは『不完全だけれど、だからこそ完璧（に美しい）犬』を世に知らしめている点が素晴らしいと思います」と、ロームの飼い主であるミシェル・グレイディさんは語っている。
3位に輝いたのは、14歳のデイジー・メイ（雑種、メス）。
デイジー・メイは2歳の時に路上に捨てられているところを保護された。毛と歯を失い、盲目だという。
飼い主のエリザベス・ホワイトハウスさんは、「（デイジー・メイが）『もっとも美しい“醜い犬”』になると思っていましたが、（人々は）私ほど彼女の美しさに気づいていないのかしら？」とコメントしている。
気になる賞金額は…？
優勝したワイルド・タンには賞金5000ドルが贈られ、テレビ出演がオファーされた。ワイルド・タンとアンさんはニューヨークに飛び、NBCニュースに出演済みである。
2位のロームは3000ドルを、3位のデイジー・メイは2000ドルの賞金を手にした。
すっかり有名になった3匹の犬。彼らの存在が保護犬の里親探しを促進することが期待されている。
【次ページ：動画あり】優勝犬ワイルド・タンのテレビ出演の模様
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