ブライトリングの2024年新作5選! 初めて無着陸世界一周飛行をした「気球」が腕時計の一部に

  • 文:並木浩一
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1884年に創業したブライトリングは、今年で140周年。そのアニバーサリーイヤーを記念した、空・海・陸上でのさまざまな偉業の記憶につながる特別な新作が、次々にリリースされている。それらのモデルはどれも、これまで果たしてきた歴史的な役割と今日までの進歩を象徴するものだ。

近代的なクロノグラフを発明し、「ナビタイマー」に代表されるナビゲーションツールウォッチで航空界との絆を深めた歴史。20世紀の最後を飾った気球による世界一周無着陸飛行への関与、宇宙空間に初めて帯同されたスイス製腕時計であること。搭載するすべてのムーブメントがCOSC認定クロノメーターである卓越したブランドが歩んできた、珠玉のストーリーが新作とともに蘇る。時計ファンの期待に応えた日本限定モデル第1弾の登場も要注目だ。

ナビタイマーのゴールド仕様が日本限定で登場

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ナビタイマー B01 クロノグラフ 41 ジャパン リミテッド/搭載ムーブメントはCOSC公認クロノメーターの「マニュファクチュールキャリバー01」。セミシャイニー仕上げのストラップも渋い。自動巻き、18KRGケース、ケース径41mm、パワーリザーブ約70時間、シースルーバック、アリゲーターストラップ、3気圧防水、日本限定50本。¥2,750,000

“ブライトリングの日本限定モデル”は、もうそれだけで1ジャンルと解されるほど時計界では有名だ。熱烈なファンの心を射抜く特別仕様の一本を、ジャパンオンリーでリリース。世界が垂涎する逸品は、今回も期待に背かない。「ナビタイマー B01 クロノグラフ 41」をベースに、レギュラーモデルには存在しないゴールドモデルとして登場した。

精悍なブラックの文字盤に、レッドゴールドのケース。リューズやプッシュボタン、バックルにまで18Kレッドゴールドを使用した。AOPAロゴやバーインデックス、時分針とザブダイヤル内の針、クロノグラフ秒針のカウンターにもゴールドが配されている。ステンレス・スチールのレギュラーモデルとの違いは一目瞭然だ。

ナビタイマーのゴールドモデルは他にも存在するが、オールブラックは今回のモデルのみだ。ブライトリング支持者の「こんなモデルがもしあったら」を、見事に言い当てたような特別仕様なのである。50本のみの限定販売は完売必至。早い機会に実機を見ておかないと後悔することになるだろう。

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新鮮なレインボーダイヤルが登場!

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ブライトリングが公式タイムキーパーを務める、フランス・ビアリッツで開催されるサーフィンとモーターサイクルの祭典「Wheels and Waves」に合わせて、42mmと36mmの2モデルが同時に発表された。左:スーパーオーシャン オートマチック 42/自動巻き、SSケース、ケース径42mm、パワーリザーブ約38時間、ラバーストラップ、300防水。¥649,000 右:スーパーオーシャン オートマチック 36/自動巻き、SS×18KRGケース、ケース径36mm、パワーリザーブ約38時間、ラバーストラップ、300m防水。¥891,000

サイズを違えたダイバーズウォッチ「スーパーオーシャン オートマチック 42」「スーパーオーシャン オートマチック 36」に、それぞれ“レインボーダイヤル エディション”が登場した。文字盤上のバーインデックスは12時位置のイエローからグリーン、ブルー、 インディゴ、バイオレット、レッド、オレンジへと色相を変えて循環する。

秒針は先端にグリーンのスクエアフォルムを持たせた「パドル」針。暗所ではそれぞれの色で蓄光塗料が発光する。厳格な性能が求められるダイバーズウォッチとは思えないほどポップで楽しい腕時計は、海中だけではなく都会的なシーンでも映える。デザインはそもそも1960~70年代の伝説的な名モデルからインスピレーションを得たものだ。

ツートーンで切り替えられたファッショナブルなダイヤルが特徴のオリジナルモデルは、先端が四角いクロノグラフ分針を1時間で1回転させる機構から「スーパーオーシャン スローモーション」の名で呼ばれた。その意匠を現代的に再解釈し、カラフルな色相環で装った。36mmバージョンにはホワイト、42mmモデルではターコイズ、アクアマリン、オレンジ、イエローいずれかのラバーストラップが用意されている。

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ナビタイマー オートマチック GMT 41/シンプルな3針の兄弟モデル「ナビタイマー オートマチック 41」と同時発表で、ダイヤルカラー・ケース素材の選択肢は一部共通している。フルゴールドのモデルでは「スイス・ベター・ゴールド・アソシエーション」が定めた、環境・社会的基準を守って採掘された金であることを示す原材料証明書が付属する。自動巻き、SSケース、ケース径41mm、パワーリザーブ約42時間、アリゲーターストラップ、3気圧防水。¥776,600

伝統のアイコニックなデザインを活かしながら意欲的な進化を遂げる、新世代「ナビタイマー」の新作。クラシックさと現代的なデザインを融合させたうえでクロノグラフを省き、回転計算尺の機能は維持して、しかも魅力的なGMT機能を付加した。

ケースサイズは41mm径を採用。GMT表示はダイヤル中央に24時間表示ダイヤルを配置し、こちらも先端を文字盤色に合わせたGMT針が指し示すスタイルだ。アイスブルー文字盤のモデルでは、秒針や回転計算尺の目盛りにも同系色が配されている。

ディテールも刷新され、刻み入りベゼルはポリッシュとサテン仕上げを交互に取り入れ、メリハリのある光が立体感を演出する現代的な仕上げに。文字盤色はアイスブルー以外にもブラック、ブルー、シルバー、グリーンを用意し、ケース素材はステンレス・スチール、18Kゴールド、スチール&ゴールドの3種類が揃う。

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24時間表示「コスモノート」の限定版も登場

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ナビタイマー B12 クロノグラフ 41 コスモノート/ユニークな24時間表示はそもそも、NASAによる宇宙探索の黎明期に遡る、宇宙飛行士とブライトリングの関係から誕生したものだ。自動巻き、18KRGケース、ケース径41mm、パワーリザーブ約70時間、シースルーバック、アリゲーターストラップ、3気圧防水、世界限定250本。¥2,959,000

ブライトリングの140周年を記念するモデルとして、24時間表示ダイヤルの限定版「ナビタイマー コスモノート B12」が発売された。そもそものオリジナルは1962年、アメリカ初の有人宇宙飛行であるマーキュリー計画のために選抜された7人の宇宙飛行士“マーキュリー・セブン”のひとり、スコット・カーペンターのリクエストで製作されたモデルである。

カーペンターはナビタイマーの計算機能を活かしながら、宇宙で昼夜を識別可能な24時間表示ダイヤルを要望した。この時計は同年のミッションで帯同され、宇宙へ飛んだ初のスイス製腕時計となった。今回の新作は250点限定で発売された。

レッドゴールド製ケースにグリーンのダイヤル、ゴールドの数字と、印象的な外観を見せる美しいモデル。シースルーのケースバックからはサファイアクリスタル越しに「B12」ムーブメントの眺めを楽しめる上、「One of 250(250点限定)」 および「First Swiss wristwatch in space(世界初の宇宙に飛んだスイス製腕時計)」の文字が刻まれている。

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エアロスペース B70 オービター/アナログとデジタルのディスプレイを駆動する搭載ムーブメント「キャリバーB70」はCOSCのクロノメーター認定を受け、標準クオーツより10倍の精度を誇る。オプションでラバーベルトの選択も可能。クオーツ、チタンケース、ケース径43mm、チタンブレスレット、10気圧防水。¥643,500

1999年にベルトラン・ピカールとブライアン・ジョーンズが達成した、気球で初の無着陸世界一周飛行。その25周年を記念したモデルが登場。19日と21時間47分、4万5633km飛行という距離と飛行時間の両方で最長飛行も達成した「ブライトリング オービター3」の挑戦に、ブライトリングはスポンサーとして深く関与していた。偉業からちょうど4半世紀目と、ブライトリング140周年が重なる今年を飾るのにふさわしいモデルである。

文字盤色の鮮やかなオレンジは、オービター3のカプセルと同色に合わせたものだ。さらに「ブライトリング オービター3」の実物の気球の一部を、シースルー仕様のケースバックからのぞかせるという大仕掛けを行った。さらにサファイアクリスタル上には「ブライトリング オービター3」のミッションロゴと「First non-stop flight around the world 25th anniversary(初の無着陸世界一周飛行 25周年)」の文字を掲げている。

搭載ムーブメントはスーパークオーツ「ブライトリング マニュファクチュールキャリバーB70」。1/100秒計クロノグラフ(スプリットタイム/フライバック機能付き)、カウントダウンタイマー、第2タイムゾーン、ふたつのアラーム、ラップ機能、パーペチュアルカレンダーと、さまざまな機能を装備する。

ブライトリング・ジャパン

TEL:0120-105-707
www.breitling.com