政治家が、ミルクシェイクまみれになる事件が多発!抗議活動のトレンドに?

  • 文:大村朱里
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Shuttesrstock-Sandra Chia ※写真はイメージです

イギリスで活動する政治家が6月上旬、通りがかった女性にミルクシェイクを顔面に浴びせられた。彼が“ミルクシェイク攻撃”にあうのは5年ぶりの2度目。今回は、「マクドナルド」のバナナシェイクが投げられたようだーー。

2度もの被害に遭った不運の持ち主は、英国リフォームUK党のナイジェル・ファラージ氏。彼はメディアのインタビューを受け、建物を出たところで女性からミルクシェイクを浴びせられた。当時の様子を捉えた動画には、グレーのフード付きジャンパーを着た女性が彼の顔にミルクシェイクを勢いよく浴びせ、最後にカップを投げつけて立ち去る様子が映っている。液体が顔にかかると、彼は立ち止まり、チームに案内されながら顔を拭う姿が目撃されている。

エセックス警察によると、ミルクシェイクを投げつけたのは25歳の女性・ビクトリア・トーマス・ボーウェンさん。彼女は暴行の容疑で起訴され、7月2日にコルチェスター判事裁判所に出廷する予定だという。

「正直にいうととても怖いです」とファラージ氏

この侮辱的な行為を捉えた動画は多くの人々に衝撃を与えたが、出来事の約2時間後にファラージ氏はメディアの前に現れた。手には、マクドナルドのバナナミルクシェイク。ポーズを決め、ITVニュースに対し以下のように語った。

「ミルクシェイクは人々を集会に呼び寄せるみたいですね。かなり恐ろしいものでした。私が外に出て市民と交流をするため標的にされたのです」

さらに「誰も外に出て、私のように昔ながらの街頭キャンペーンをする人はいませんからね。そして、それにはリスクが伴います。正直に言うと、とても怖いことなんです」と続けた。

5年前にも同様の被害が...

ファラージ氏が食べ物や飲み物を投げつけられることは初めてではない。2019年5月、欧州議会選挙を前に遊説中のファラージ氏に、ある男性がハンバーガーチェーン「fiveguys」の5.25ポンド(約800円)のバナナと塩キャラメルのミルクシェイクを浴びせた。彼はその場で逮捕され、“政治的動機による攻撃”として、ファラージ氏に350ポンド(約7万円)の賠償金を支払い、スーツのクリーニングを命じられた。

"Milkshaking”とは?

政治家への抗議活動に使用されるようになった甘い武器「ミルクシェイク」。2019年、イギリスでは政治家に抗議の意を込めてミルクシェイクを投げつけることが流行り、様々な政治家や活動家が被害に。また、ミルクシェイクを人に浴びせる行為である "Milkshaking”は、同年にコリンズ辞書によって公式に認められた。5年ぶりの再発となった“ミルクシェイク攻撃”。甘くて美味しい武器による次の犠牲者がでるのもそう遠くはないのではないだろうか。

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実際の事件の様子。

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政治家へのシェイク投げが、もはや抗議活動の定番に。

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自らミルクシェイクを持って自虐的投稿をする政治家も。

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2019年にも、同様の事件が起こっていた。

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2019年に起きた同様の事件。ニュースでも話題になっていた。