洒落心溢れるアップサイクルバッグが新登場! フライターグが車のエアバッグで製品化

  • 文:一史
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荷物の詰め方で形が変化する柔らかなバッグ。「F700 ARROW」29×12×37cm。左右ともに¥32,900(税込)。

数字やアルファベットの羅列が、バッグに大胆な直線を描く。バーコードもついたその線が、工業製品であることを主張する。ランダムに縫われたステッチ糸とプリント線が入り混じり、あたかも化学式や設計図のようなグラフィック。ブランド名のタグを見なければ、気鋭のクリエイターがアトリエで縫ったモードバッグと勘違いするかもしれない。実はこのバッグを製造したのはスイスのフライターグ。去年30周年を迎えたアップサイクルバッグの先駆者である。彼らが今回用いた素材は車のエアバッグ。「ひょっとして事故案件……!?」と不安に思った人もどうぞご安心を。未使用で廃棄されたものを再活用した手つかずの品だ。

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車のエアバッグのアップサイクルにより、一点一点の色や図案が異なる。「F708 FIREBIRD」40×20×42cm。左右ともに¥46,000(税込)。

解体しバッグの形に整え、補修した結果のユニークな産物。畳まれたエアバッグを伸ばしたシワも、製造番号や使用用途でプリントされた文字もそのまま。デザインに手を加えることを必要最小限に留めている。手を加えたなかで、デザインアクセントの役割を担っているのがハンドル。中古品のトラックの荷締めベルトである。カラフルなベルトにステッチを掛け、バッグに洒落心をプラスしている。

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新作バッグのビジュアルイメージ。

6月12日(水)に登場したばかりの新作「F700 ARROW」「F708 FIREBIRD」の発売先は、フライターグ ストア全店舗、及び公式オンラインストアのfreitag.chにて。
2023年にはコム デ ギャルソンやエンダースキーマがコラボに名乗りを上げたほど、モード界も熱い目線を注ぐフライターグ。今回のアート&SDGsな新製品の登場で、シーンからさらなる注目を集めそうだ。

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日本のショールームで関係者にお披露目したときの展示風景(スマホでスナップ撮影)。
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裏地なしの一枚構造。フライターグは「ショッパー(買い物バッグ)」と呼んでおり、ライトな使い方が想定されているようだ。
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肩掛けとハンドル持ちの2WAYに加え、特殊なストラップ構造によりリュックのように背中に斜めに固定させることも可能。

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24年3月にリニューアルした直営路面店、「フライターグ ストア トウキョウ シブヤ」。写真:一史

FREITAG

www.freitag.jp

 

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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