いじめられっ子の少年、SNSをきっかけに“ハリウッドスター”として映画出演して話題騒然

  • 文:大村朱里
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Shutterstock-Walter Cicchetti ※写真はイメージです

学校でいじめを受けていた少年が、SNSで悲痛な動画が拡散された後、ハリウッド俳優として大成功を収めた。いじめられっ子からの大変身を果たした少年のストーリーが話題になっている。

きっかけは4年前に拡散された動画

2020年、SNSである少年の悲痛な動画が拡散された。動画には、オーストラリアに住むクエーデン・ベイルズくん(当時9歳)が学校での苦痛な1日を終え、大粒の涙を流す姿が映し出されていた。クエーデンくんの母親・ヤラカさんはこの胸が張り裂けそうになる動画内で、息子がいじめに遭っていたことを説明。

「息子を学校へ迎えに行くと、息子がいじめられている姿を目の当たりにしました。親、教育者、教師の皆さん。いじめがもたらす影響について知ってほしいのです。子どもたちや家族、友人を教育してください。これがいじめが9歳の子どもに与える影響なのです」

小人症として生まれたクエーデンくんは学校だけではなく公共の場でもいじめを受けおり「ほぼ毎日、息子は自殺を考えていた」とヤラカさんは付け加えた。

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ハリウッド俳優「君は自分が思っている以上に強いんだ」

この悲痛な動画はSNSで大きく拡散。世界中の人が少年へエールを送る中、様々なハリウッドの大スターの目にも止まった。大ヒット「グレイテストショーマン」主演俳優・ヒュー・ジャックマンや、ジェフリー・ディーン・モーガンらは自身のSNSでメッセージを贈った。

「クエーデン、君は自分が思っている以上に強いんだ」ーヒュー・ジャックマンー

「君の名前も、君のお母さんの名前も知らないが、君のビデオを見た。まだ僕に会ったことはないだろうけど、実現できるか頑張ってみよう。私たちはここにいるし、あなたの背中を押している」


「9歳の子どもを持つ父親として、子どもは恐ろしいものだ。きっと良くなる。必ず良くなる。頑張るんだ。DMをくれ」ージェフリー・ディーン・モーガンー

この動画は様々なスターやメディアが取り上げたことにより爆発的な拡散が起こり、映画『マッドマックス』の監督ジョージ・ミラーの元へまで届いた。

彼は2022年に公開された映画『アラビアンナイト 三千年の願い』にクエーデンくんを抜擢。そして、5月下旬に公開された『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の続編『フュリオサ』に、クリス・ヘムズワースやアーニャ・テイラー=ジョイとともにクエーデンくんを起用した。

「映画界で彼は大きく活躍するでしょう」ジョージ・ミラー監督

5月24日に行われた同映画のプレミアに参加したクエーデンくん。レッドカーペットでカメラの前に立ち、ポーズを決めた。4年前に撮影された動画に映る、いじめられっ子の面影はなく、堂々としたタキシード姿に心を動かされた人も多いのではないだろうか。

ヤラカさんは、クエーデンくんの将来が楽しみでならないと話す。

「彼は、とっても輝かしい未来を10倍持っている。私はいつも彼に言っているんだ。 やりたいことは何でもできる。 社会や医者に制限をかけても、確率に逆らって、統計が間違っていることを証明し続けるでしょう」さらに「彼は世界にその方法を示すはずです」と続けた。

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ハイウッド俳優デビューのきっかけになった動画。

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アニャ・テイラー=ジョイとのツーショット。

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クリス・ヘムズワースとアニャ・テイラー=ジョイとのスリーショットも。

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