イギリスのエロティシズム文化批評誌が、14年ぶりに紙媒体として再出発

  • 文:宮田華子
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LONDON ロンドン/イギリス

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アートディレクションは「スタジオ・フリス」が担当。初号の表紙写真はポリー・ブラウンが撮影した。 photography: Thomas Adank

1997年創刊の『エロティック・レビュー』誌はエロティシズム文化批評誌の草分け的存在だ。2010年からはオンライン媒体として運営されていたが、このほど再び紙媒体として新創刊することが決定。去る3月11日に第1号が発行された。

リニューアル版は「人間という共通のレンズを通し、欲望を探求するプラットフォーム」と銘打ち、年3回発行。1冊20ポンドの通常版に加え、リソグラフ印刷されたコレクター向けの限定版は150部だけ40ポンドで発売される。インターネットの登場による性的欲望のあり方は複雑化しているが、文化を切り口に多面的なエロティシズムに向き合う紙の媒体として注目が集まっている。

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編集者であり、発行者のルーシー・ローバーと副編集長のサスキア・ヴォーゲルが指揮をとり、世界中の作家の作品を掲載する。www.ermagazine.com photography: Thomas Adank

※この記事はPen 2024年7月号より再編集した記事です。