印象派の誕生から150年を記念して、オルセー美術館で当時の雰囲気を体験

  • 文:髙田昌枝(パリ支局長)
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PARIS パリ/フランス

1.Le Havre 3D overpaint (c) Excurio - GEDEON Experiences - musée d_Orsay.jpg
VR『印象派との一夜』より『印象・日の出』を描くモネの姿。 Le Havre 3D overpaint © Excurio - GEDEON Experiences - musée d'Orsay

1874年4月15日、モネ、ドガ、セザンヌら約30人のアーティストが、オペラ座近くで200点ほどの作品を展示。審査を経た作品を展示する公式サロンに対抗し、自分たちの手で作品を展示する自由を主張したことが、印象派の誕生とされる。この出品作を集め、当時の社会背景の中で再体験する『パリ1874年』展が開催中だ。

モネの『印象・日の出』やルノワールの『楽屋』を筆頭に、74年の展覧会出品作が勢ぞろい。同年の公式サロンに出品されたアカデミックな作品と対峙させることで、彼らがいかに前衛的だったかを実感させられる。名作の舞台へ没入する1時間のバーチャルリアリティ『印象派との一夜』も同時開催中だ。

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『キャプシーヌ大通り』(クロード・モネ、1873-74年)。当時の展覧会はキャプシーヌ通り35番地の元ナダールのアトリエで開催された。『パリ1874年』は~7月14日、『印象派との一夜』は~8月11日。www.musee-orsay.fr クロード・モネ「キャプシーヌ大通り」1873-74年 courtesy Nelson -Atkins Media Services

※この記事はPen 2024年6月号より再編集した記事です。