スペイン・マヨルカ島のショッピング街で、ピチピチの海水パンツ一丁で散策する男性観光客の姿がソーシャルメディアに投稿され、住民の怒りが爆発。度々目撃される、服装規則に度を超えて違反した観光客を“逮捕”するよう求めている。
海水パンツ一丁で街中散策...高額な罰金も?
スペインの人気リゾート地、マヨルカ島。「地中海の宝石」との愛称をもつ島は、夏になるとビーチを求めて世界中からの観光客で溢れかえる。そんな中、小さな海水パンツ一丁で、中心街にあるショッピングモールを歩く男性観光客が目撃された。
いまだに身元が特定されていないこの男性は、上半身裸にピチッとした緑色の海水パンツ姿。ショッピング街を水着一枚で堂々と通り過ぎる男に、通行人は困惑した視線を向けている。スペイン当局は、ビーチやプールサイド以外の公共の場所での水着の着用を禁止している。この男が目撃されたバレアレス諸島では、違反した者に最高500ポンド(約10万円)の罰金が科せられる。
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「逮捕すべき」地元住民からの怒りの声
この男性の姿がSNSで拡散されると、スペインの地元住民は激怒。「裸に近いビキニ姿で、市場や町、店をうろつくバカども。早く逮捕して!」「逮捕すべきだ」という意見が多く集められた。
観光業を営む地元の経営者はMajorca Bulletin誌に対し、怒りと願いを語った。
「一部の観光客が自分たちは何をしてもいいと考えています…私はマヨルカ島出身で、ずっとここで働いてきました。島はパラダイスだが、観光文化を変えなければなりません」
さらに「政府は努力していますが、うまくいくかどうか。もっと家族連れや観光客を増やして、酔っぱらいやパーティを減らして欲しいです」と続けている。
各地で「反観光」の抗議デモが...
一方、ヨーロッパの複数の観光地では、過剰な観光に終止符を打つよう求める地元住民の“反観光抗議デモ”が相次いでいる。ギリシャやスペインの観光地の壁には、地元住民からの観光客へ向けた「帰れ」と落書きが確認。アテネでは、観光客が街の過密を助長し、住家を奪うと主張する住民の声が多く見られた。また、同様のデモはテネリフェ島でも起こり、先月は数千人が街頭で旅行者の制限を求めたデモが起こった。
住民は、安いビールとハンバーガーと日光浴のためだけにやってくる、特に“民度の低い”イギリス人にうんざりしていると不満を募らせている。また、イビサ島でも、地元の人々が「もう我慢できない」と声をあげ、島を訪れる観光客のさらなる制限を求め、マドリードやバルセロナでも抗議デモが行われている。
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