アメリカからスペインに移住した女性のケイティーさんが、現地で感じた風習の違いををTikTokでシェアしている。スペインの“ふつう”を物語る、興味深い内容が話題だ。
「カルチャーショック」と題したある動画では、いろいろな食材が同居する冷蔵ケースを紹介。パーティションで区切られた区画のそれぞれに、ナッツ類とおぼしき食材が無造作に放り込まれている。
いくつかある区画でもとくに目を引くのが魚の区画で、生の魚がまるごと無造作に放り込まれている。小さめのイワシほどのサイズの小魚が冷蔵ケースの一角にぎっしり詰め込まれ、つぶらな瞳がガラス越しにじっとこちらを見つめる。ケイティーさんは「これは一体何??」と、初めて見る販売スタイルに驚いたようだ。
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ワイルドな生ハムを発見
スーパーではこのほか、蹄(ひづめ)の部分が付いたまま売られている生ハムに仰天。高い文化レベルで知られるスペインだが、魚に続いてワイルドな一面を垣間見ることになった。
一方で彼女のお気に入りは、ペストリーのコーナーだという。袋に入っていないパンやパイが数十種類と並んでおり、いずれも店内で焼き上げているようだ。パック入りのパンも、アメリカでよく見られる商品とは違って「おかしなほど加工」されていないといい、安心したようにカゴに入れている。
ケイティーさんはほかにも、「卵が常温で売られている!」と驚く。アメリカでは日本のように卵を生で食べないが、それでもスーパーの冷蔵コーナーで販売されている。スペインでの常温保存は、かなりのショックだったようだ。
なお、日本のスーパーでも常温販売の店舗があるが、持ち帰る際の温度変化によって結露が生じるのを避けるためだといわれる。品質の劣化を避けるため、自宅に持ち帰ったあとは冷蔵庫で保管するのがベターだ。
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シエスタは「幸せへのカギ」
ほかにもケイティーさんは、スペイン流の暮らし方を紹介。睡魔が襲う午後にたっぷりと昼寝休憩を取る「シエスタ」は、「幸せへのカギ」なのだとか。
長めの昼休みを取って、2時から4時か5時くらいまで店を閉めてしまうお店もある。眠たい睡魔と戦い続けるよりも、思い切って眠ってリフレッシュした方が、夕方からのパフォーマンスを高められるという考え方だ。
もっとも、ケイティーさんは「あらゆるお店が閉まる」としているが、過半数の人々はシエスタを取らないとの調査結果もあり、異論もあるようだ。動画の視聴者はコメント欄で、「スペインの全員がシエスタをすると考えているとしたら、それは偏見かも」と述べている。個人商店は閉まることもあるが、大型スーパーは影響ないのが一般的のようだ。
シエスタはスペイン以外でも取り入れられている。お客さんの立場としては不便もあるようで、ある視聴者は「アテネの薬局は1日4~5時間しか開いてなくて、営業時間の表示もない(泣き顔) 」と不運の体験をコメント欄に綴っている。
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仕事の後で「ランチ」!?
ケイティーさんが最も慣れるのに苦労したのが、食事の時間の違いだという。スペインでは多くの人が仕事の後に「ランチ」を食べ、夕食は9時から10時頃になるという。
アメリカでは仕事を定時に切り上げる人が多く、ケイティーさんもこれまでは5時か5時半ごろには夕食を摂っていた。4時間ほど遅くなった夕食のスケジュールに、最も戸惑ったようだ。
移住して幸せを感じる場面も多くあったようだ。スペインのフレンドリーな人々の温もりが、移住したばかりのケイティーさんの心を解きほぐした。カフェやバーを訪れれば、見知らぬ人同士が声を掛け合い、親しげに談笑する光景がごく当たり前にみられるという。
街角のスターバックスに入れば、スマホに夢中になったりノートパソコンを広げたりする人などおらず、誰もが会話と食事自体を心から楽しんでいるとケイティーさんは語る。「そんなことはアメリカではあり得ない」と語る彼女は、2つの文化を体験したことで、これまで知らなかった価値観に気づいたようだ。
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@katieboggs_ Siesta= Key to happiness #fyp #foryou #spain #cultureshocks #usa #unitedstates #eeuu #espana ♬ original sound - Kacie Rose
【動画】スペインの冷蔵ケースに魚がぎっしり。
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@katieboggs_ In my colonial era
♬ BANANA SHAKE (SPED UP) - HUS
【動画】カフェでは誰もが会話を楽しんでいる、とケイティーさん