ライカカメラ社から4月19日(金)、「ライツフォン3」が登場した。ライカの創業者であるエルンスト・ライツの名前を冠したスマートフォンの第三弾で、カメラブランドならではの突出したカメラ機能を有した日本限定発売の一台だ。
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まず、これまでと大きく変わったのが外装だ。「ライツフォン1」がブラック、「ライツフォン2」がシルバーで、いずれもソリッドな質感だったのに対し、「ライツフォン3」は、ブラックのシボ革を思わせるレザー調のポリウレタンを採用。より上質で高級感のある見た目を手に入れた。
ライツフォンを象徴するのが「ライツフォン1」から継承されている背面の大きなレンズだ。装着されているのは、暗所に強く歪みの少ない非球面レンズを搭載した7枚構成の「ズミクロンF1.9/19 ASPH.」。
イメージセンサーには有効画素数約4,720万画素の1インチCMOSイメージセンサーを採用。オクタPDAF(位相差検出オートフォーカス)によって、これまで以上に正確で素速いピント合わせが可能となり、決定的瞬間をとらえた魅力的な写真を撮影することができる。
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ライカのカメラを使う理由のひとつが充実したレンズのラインナップだろう。エルマー、エルマリート、ズマロンなど実力と個性を備えたさまざまなレンズが名を連ね、ライカMシステムやライカSLシステムでは、被写体や状況に応じてそれらを使い分けることが撮影の醍醐味になっている。
そんなライカの奥深さを擬似体験できるのが「ライツルックス」と呼ばれるレンズシミュレーションだ。「ライツフォン3」ではもともと装着されているズミクロンレンズに加えて、レンズエフェクトとしてライカMレンズにインスパイアされたズミルックス28mm、ズミルックス35mm、ノクティルックス50mmの写りを体験することができる。
手の平サイズのスマートフォンを1台ポケットに入れておくだけで、シミュレーションとはいえ、複数のライカレンズを日常的に持ち歩いている感覚になれるなんて夢のようだ。
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そして、この「ライツフォン3」では、この「ライツルックス」に可変絞りを新たに搭載。ズミルックス28mmと35mmではF1.4から6段階、ノクチルックス50mmではF1.2から7段階、いずれもF8までのF値をシミュレーションによって実現。加えて、ボケや周辺光量、色調までもが調整可能になっている。
「ライツルックス」のレンズシミュレーションには、さらにライカ独特の色味に近い写真を再現できる機能がある。それが色調フィルターだ。
「ライツフォン2」では「モノクローム」、「シネマクラシック」、「シネマコンテンポラリー」の3種類だったが、「ライツフォン3」ではそれらに加えて、より鮮やかな色彩になる「ヴィヴィッド」、コントラストを強めてメリハリの効いた写真になる「エンハンスド」を搭載。いろいろ試しながら、自分好みの一枚を写したい。
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ほかにも「ライツフォン3」には、本格的な撮影機能が数多く盛り込まれている。例えば、マニュアル写真モード。光の感度であるISO、ピントを合わせるフォーカス、シャッタースピード、露出補正、ホワイトバランスの調節が手動でできるので、意図する写真が撮れることはもちろん、調整にかかる手間が撮影の楽しさにも繋がっている。
そして、このマニュアル写真モードで使えるのが「ライカ・パースペクティブ・コントロール」と呼ばれる機能。これを使うとスマートフォンの傾きを検知して水平・垂直を補正。被写体を真っ直ぐに写し出してくれるため、特に建物の撮影に力を発揮する。建築好きには嬉しい機能だ。
RAWデータでの撮影も可能で、色や階調の情報量が多いDNG形式の10bit RAWデータを編集することで、より精細な作品レベルの写真に仕上げることができる。
ほかにも日の出直後と日没直前のいわゆるゴールデンアワーの時間帯を表示する「ゴールデンアワーウィジェット」や、世界中のライカフォトグラファーのためのプラットフォーム「LFIギャラリー」から写真を表示する「The LFIウィジェット」など、写真が好きな人にとってたまらない機能が盛りだくさん。
二度と戻らない今という時間を、美しく、スタイリッシュに、そして、エモーショナルに残すために。「ライツフォン3」があれば、なにげない日常がドラマのように輝き出す。