「アメリカに暮らしてる、望めば何でも手に入る国、それがここアメリカなの」。リンダ・ロンシュタットの歌で大ヒットした『living in the USA』の最後は、そんな風に終わる。アメリカンドリームが世界中を酔わせていた70年代。エクササイズウェアを着て、ローラースケートを履いたリンダは、この頃からアメリカの歌姫と呼ばれるようになる。

元々、チャック・ベリー作のこの曲は、退屈なオーストラリア巡業からアメリカに帰る機内の中で作られた。サビ前に印象的な歌詞がある。「ドライブインを探すのに苦労した、コーナーカフェも。ハンバーガーが朝も夜もグリルでジュージューと焼かれている店」。初めて、市ヶ尾にあるBubble Over(バブルオーバー)に行った時、ここはあの歌の店だと思った。

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古き佳きアメリカンダイナーそのままのレストラン、Bubble Overは、横浜市の市ヶ尾にある。今でこそ、周りは閑静な住宅地になったが、38年前の創業時、田んぼの中にぽつんと建っていて、アメリカの田舎の風景そのものだったという。

ハンバーガーやホットドッグ、様々なパイなど、古き佳きアメリカを感じさせるメニューは、どれも人気が高く、子どもから大人まで、ここがアメリカとアメリカ料理を好きになるきっかけになったというファンで店は一日中賑わっている。中でも、石塚(誠)シェフがグリルで焼き上げる看板メニューのステーキは、多くのリピーターを生み出している。そんなシェフが、今回アメリカの食の祭典「TASTE OF AMERICA 2024」のために、新しいステーキに挑戦する。

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TASTE OF AMERICAは、アメリカ大使館農産物貿易事務所が主催する、アメリカの食材や食文化 に触れ、アメリカの食を広く楽しむためのフードイベントだ。都内のレストランやカフェ、ビアバーなど30店舗以上で、この期間だけのスペシャルメニューが提供される。

今年のテーマ「Flavorful Adventure~アメリカ食文化と出会う、風味豊かな冒険~」に合わせ、各店が独自に考えるアメリカらしさを表現した料理“New American Cuisine”の数々が並ぶ。そんな中、Bubble Overが提案するのは、王道のステーキに独自の工夫を加え、新しい料理に仕立てた新しいアメリカンステーキだ。

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「アメリカの食文化にステーキは欠かせません。だからこそいま一度、New American Cuisineとしてステーキに着目し、＋アルファを求めました。ソースにプルーンを使ってコクとまろやかさを加え、栄養価の高いクルミをアクセントにしています。古き佳きグリルステーキを新しいアプローチで。ステーキ好きな方には絶対喜んでいただける自信作です」。石塚シェフの笑顔が、今回のステーキの完成度を物語っている。

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「今回は、王道のステーキに独自の工夫を加え、もう一度食材を見つめ直し、新しい料理に仕立てた豪華なメニューが登場します。アンガスゴールドのリブアイロースをダイナミックに焼いて、赤ワインやフォンドヴォーをベースにプルーンを使ったソースをたっぷりと」

「そこにローストしたクルミ入りのハチミツバターをのせたら、“New American”なステーキの出来上がり。 プルーンの甘酸っぱさやナッツの香ばしさが、アメリカンビーフの新しいおいしさを発見させてくれるはずです」

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Bubble Overのステーキばかりでなく、参加各店が新しいアメリカ料理を模索し、提案し、特別なメニューを提供する2週間。イーグルスやジャクソン・ブラウン、そしてリンダ・ロンシュタット。ウエストコーストミュージックを聴きながら、久しぶりにアメリカの幸福な日々に包まれたい。