【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『現代美術キュレーター10のギモン』
美術作品に意味を求めようとする人は少なくないし、それが現代美術であればなおさらかもしれない。だが本来、意味は自分の内部にあるものではないだろうか? 個人的にはそう考えてきたのだが、現代美術が多くの疑問と背中合わせの関係にあるのも事実だ。そこで手に取ってみたいのが本書。「展示の順番と見る順番は違うの?」といったなかなか人に聞けない疑問に、キュレーター視点から簡潔な文章で答えてくれる。現代美術を取り巻くモヤモヤを解消するには最適で、なにかと重宝する一冊だといえるだろう。
※この記事はPen 2024年4月号より再編集した記事です。