芋本来の華やかな香りと上品な味わいが特長の全量芋焼酎「一刻者(いっこもん)」。南九州の話し言葉で頑固者のことを「いっこもん」といい、その名の通り、頑固なまでに“芋だけでつくるおいしさ” にこだわり続けた一本だ。
そんな「一刻者」のアンバサダーを務めているのが俳優の永瀬正敏。この芋焼酎と同じく宮崎県出身の永瀬は、1983年に『ションベン・ライダー』で俳優デビュー。他にもジム・ジャームッシュ監督の『ミステリー・トレイン』に出演するなど、日本のみならず世界を舞台に活躍している。また、俳優業だけでなく写真家としての側面も持ち、常に自身の作品にこだわってきたクリエイターともいえる。
「一刻者」に通ずる、クリエイションへのこだわり
2021年の「一刻者」発売20周年を機にアンバサダーに就任し、今年で4年目を迎える永瀬。今回、「一刻者」のキービジュアルを手掛けた写真家で映画監督の若木信吾とともに、この酒と過ごす時間について語った。映画、写真という共通の分野で活躍する永瀬と若木。90年代、ファッション撮影をきっかけに、以降も何度か若木が永瀬を撮影しているという。対談中には、永瀬が写真家として若木のポートレートを撮影したり、最後には互いにカメラを向けたりするシーンも見られた。以下に、ふたりの対談内容を一部抜粋してお届けする。
永瀬正敏(以下、永瀬):若木さんには「一刻者」のキービジュアルを撮影していただきましたが、実はこれまでも何度か撮ってもらっているんですよね。
若木信吾(以下、若木):最初は確か1996年か97年の雑誌のファッションポートレートで、モノクロで撮った記憶があります。そこから約30年の間に何回か撮らせてもらったけれど、いちばん覚えているのはクルマの撮影かな。
永瀬:すごく覚えています。とても楽しかった。
若木:雑誌の撮影は、広告と違ってコンテ(撮影台本)がないじゃないですか。だから現場で思いつくまま、相手にこうしてくださいとお願いするんですが、当然「それはできない」と断られる場合もままあって。でも、永瀬さんに「NO」と断られたことはこれまで一度もないですね。
永瀬:(笑)その時は何をやりました?
若木:クルマのウィンドウから車内に潜り込み、反対側のウィンドウから出てきてほしいとお願いしました。俳優界の大スターに思いつきで言ったことをやってもらえて、すごく嬉しかったです。
永瀬:一般の人を撮る時と、今回の「一刻者」のキービジュアルのようにきっちりした世界観をつくって撮る時の、心構えの違いはありますか。
若木:「一刻者」に関していうと、背景に本棚があり、本を読みながら「一刻者」を飲んで味わうというテーマがしっかりとあったので、それは俳優・永瀬正敏にお任せしました。表情を含め、ディレクションはほとんどしていないです。ただ、その空間に永瀬さんが入ってきた時に、気持ちもグッと入れるような現場づくりには気を配りましたね。ファインダーをのぞくと、「なんか来たな」とか「まだ入れていないな」というのはわかるものなんです。つまりそれは、演技だけど、本物だということ。カメラマンは「いま、この瞬間は本物なんだ」と信じられる時にシャッターを切れるかどうか、それが勝負です。
永瀬:では、改めて「一刻者」で乾杯。
若木:乾杯。
永瀬:今日は撮影もさせていただいて、ありがとうございました。
若木:永瀬さんって、撮っている最中にすでに仕上がりのイメージはありますよね?
永瀬:ええ、なんとなくありますね。もともとかっちりとしたポートレートとして、背景を立てライティングして撮る予定だったけれど、スタジオに入った時に、若木さんならもしかしたらこっちもありかなと思って、白ホリからはずれたところでも撮らせていただきました。
若木:楽しかったです。永瀬さんは撮りたいイメージがはっきりしていて、「いまこの時だ!」という、いつシャッターを押したらいいか、自分の好きな瞬間を知っている。その能力がとても長けていて、まさに写真家だなと感じました。さきほどモニターでいくつか上がりを見たけれど、僕が写っているのに、そこに永瀬さんを見ることができて、まるで永瀬さんのセルフポートレートみたいだなと。撮影者と被写体がシンクロする瞬間というんでしょうか。そういう瞬間が撮れる方だと思いました。
永瀬:そんなに褒めていただいて、嬉しいです。
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酒をたしなむ、幸福な時間
若木:「いっこもん」というのは、頑固者という意味だそうですね。
永瀬:ええ、南九州の話し言葉です。実際、宮崎県の黒壁蔵を見学したのですが、本当に細かいところから職人さんがこだわっているし、「いいものを味わっていただきたい」という深い思いに、正直感激しました。
若木:まさにこだわりの酒ですね。
永瀬:お酒を飲むシーンって、本当にいろんなシチュエーションがありますよね。僕にとっては「一刻者」の甘みが特別なものなので、それを飲んでリラックスしたい時もあるし、逆にいろいろ考えたりするための起爆剤にもなる。とてもポテンシャルの高いお酒だと思います。
若木:シチュエーションでいうと、僕は浜松で写真集がメインの書店をやっているくらいなので、写真集は見ながら飲む時もあります。
永瀬:なるほど。
若木:新しい本や写真集を買って、最近はシュリンクに入っているので、その封を切る日は「一刻者」を飲むぞとか。
永瀬:超スペシャルな時間になりそう。
ふたりの言葉の掛け合いからは、原材料の芋を自社で開発し、職人が手でつくりあげるほどのこだわりから生まれた「一刻者」にふさわしい、上質な大人の時間が伝わってきた。
宝ホールディングス お客様相談室
TEL: 0120-120-064
www.ikkomon.jp
※1 「黒壁蔵(※2)」の敷地内の石蔵(2019年9月完成。間口15m×奥行35m×高さ9.75m)で、原酒を貯蔵・熟成。年間を通して温度変化の少ない石蔵での貯蔵は、原酒内の雑味成分の発生を抑え、最適な熟成を促す。
※2 宮崎県高鍋町にある宝酒造の焼酎工場「宮崎・日向 黒壁蔵」。樽貯蔵庫には、原料や発酵・蒸留・貯蔵・熟成方法の異なる、さまざまな個性を持った「樽貯蔵熟成酒」を約85種類、約2万樽を保有している。