ケニアに旅行したアイルランド人女性が2月上旬、自宅に帰国して約2週間後に荷物の中から猛毒をもつサソリを発見。予想外のお土産を持ち帰ってしまったという事件が話題になっている。
スーツケースから発見されたのは...巨大サソリ!?
アイルランドの国立爬虫類動物園のジェームス・ヘネシー氏は先日、地元ラジオ局出演の際に、ある女性が毒を持った驚きの生き物が荷物に紛れ込んでいるのを気づき、動物園に助けを求めたと語った。
その女性は、アイルランド東海岸のウィックローに住む、ロレイン・デンプシーさん。ヘネシーさんによると、彼女はケニア旅行からの帰国後、荷を解いたスーツケースを長い間、寝室の隅に置いたままにしていた。その後、荷物を移動させようとした際にサソリは発見されたという。
「デンプシーさんは約2週間前にケニアから帰ってきてその時は寝室いたそうです。皆さんもよくする行為だと思いますが...彼女は旅行疲れでバッグを部屋の隅に置きっぱなしにしていました。いざバックを片付けようと持ち上げたら、その下の床で何かが動いたそうです」
デンプシーさんとその家族はすぐに国立爬虫類動物園へ連絡。サソリは発見後、逃げてしまったため行方不明になったが、約90分後にベッドの下で発見され、「サソリがいます!開けないで!」とラベルが貼られた箱に入れられた。
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「珍しいことではない」と動物園園長
発見されたサソリは、アフリカや中東でよく見られる、巨大な身体と太い尾をもつ「フィッシャーズ・ファット・テール・スコーピオン」だったことが判明。SNSに投稿された動画には、大きな茶色のサソリが元気よく動く様子が見られる。これほど大きなサソリを家で見つけたら、ゴキブリを見つけた時よりも驚きで飛び上がるに違いない。
ヘネシーさんによれば、サソリはごく稀な事だが、普段から小さな虫や動物が荷物に紛れ込んで、家へ連れて帰ってしまうことはよくあることだとNBCニュースに話している。
「皆さんが思っているほど珍しいことではありません。クモやヤモリなどは衣服の中や荷物の中に入ってしまうケースは数週間に何件かあります。2週間もどこかに滞在していれば、何かがバッグの中に入ってしまうこともあるでしょう」
デンプシーさんは後日、Facebookでサソリに“ケニー”と愛称をつけ、「ケニアのサソリ、ケニーさようなら。彼の後ろ姿を見るのはちょっと悲しい」とケニーとの別れを悲しんだ。彼女は、動物園がこの生き物を飼い、またいつか再会できることを願っていると続けた。
動物園によると、ケニアから女性の自宅まで約6437kmの旅をしたケニーは現在、安全に飼育されているという。
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