寒波に見舞われたアメリカ・テキサス州のある池で珍しい光景が目撃された。TikTokで拡散された動画には、氷の張った池の中で巨大なワニが小さな氷穴から鼻を出し、氷漬けになったような様子が映し出されている。その様子に「凍っちゃったの!?」と驚きの声が寄せられている。
「ちゃんと生きてる...?」アイスブロックになった巨大ワニ
テキサス州・ボーモントにある野生動物保護センター「Gator Country」は1月中旬、飼育しているワニが住む池が凍ってしまったとSNSに動画を投稿。そこには、大きな凍った池の表面にワニの鼻がポツンと突き出ており、分厚い氷の中にいるワニが全く動く様子がない姿が捉えられている。まるでアイスブロックのようになってしまった姿に「凍ってしまったのか?」とネット上で心配の声があがったが、「彼は死んでいません。ちゃんと生きているんです!」と施設のオーナー・ゲイリーさんが説明。
さらに「ワニは実際に凍っているわけではないのですが、冬眠状態に入っているので完全に動かなくなるのです。鼻を突き出しているのは、冬眠中に窒息しないようにするためです」と続けた。ゲイリーさんによると、気温が低くなるアメリカの地域ではよく見られる現象で、冬眠中のワニは代謝を極限まで下げ、心拍数を1分間に3回まで落とすこともできるのだという。
この動画は多くのユーザーを驚かせ「凍っちゃったのかと思ったけど、違うのね! 笑すごい!!」「一度はこの光景を直接見てみたい」「この状態ならワニの近くまでいけるかも」などの声が集まった。
---fadeinPager---
ワニにとっては居心地のいい場所?
LiveScience誌によると、この光景はテキサス州だけでなく、ノースカロライナ州オーシャンアイルビーチ近くの池でも、数匹のワニが "巨大な氷のキューブ ”になったかのように冬眠している様子が見られていると報じている。Gator Countryでコーディネーターを務めるハンドハートさんによると「氷は水を断熱するので、水は空気よりもずっと暖かく保たれる」といい、ワニにとっては分厚い氷の中は暖かい居場所だといい、この状態であればワニに近づいて鼻を触ったとしても、氷を突き破ってワニの上に落ちない限り、何も起こらないだろうと話している。
---fadeinPager---
---fadeinPager---