年明けにラスベガスで開催された世界最大のテクノロジー展示会CES2024。毎年現地を訪れている、本誌連載「家電コンシェルジュ」の執筆者・麻倉怜士が、注目の展示や製品をレビューする。
---fadeinPager---
大画面は欲しいが場所がないという向きに最適のLEDディスプレイが、CESで話題。オーストリアはウィーンの大型ディスプレイメーカー、CSEEDが展示していたのが、4K・LEDディスプレイ「C SEED N1 TV」だ。165、137、103インチのサイズがラインナップされているが、CESでは、137インチが展示。ブースデザインはとてもエレガントで、さすがウィーン発のメーカーはセンスがあると思って、このディスプレイを調べていたら、なんと、折り畳み式ではないか。
通常は137インチの大画面ディスプレイだが、リモコンのボタン一つで4つの山に折れ、最終的に塊のオブジェになる。なんとアーティステック! まさにクリムトを生んだウィーンのテイストだ。拡げた時にディスプレイで折り目が気になると思ったら、意外に大丈夫だった。折り目がほとんど検知できないのはAdaptive Gap Calibrationという、つなぎ部分の画素の光を拡散するテクニックで対処しているからだ。画質はかなりよかった。サイネージも手掛けるメーカーだが、これは完全にホームシアター用として、映画やコンサート映像を楽しむために設計されている。画質はハイコントラストだが、バランスがよく、明朗だ。価格は数千万円だが、未来のディスプレイのひとつの形を呈示していると視た。
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---