一昔前の子どもなら、サンタクロースに手紙を書いて「クリスマスに欲しいもの」を伝えていたのではないだろうか。だが、スマホもSNSも当たり前の社会に生まれ育った現代の子どもたちは、もうそんな手法は取らないのかもしれない。
欲しいものをリストアップしてプレゼン
2010年以降に生まれた「α世代」。1人1台スマホを持ち、さまざまなデジタルサービスが当たり前の中で育ってきている彼らにとっては、これらの技術を使うことはごく自然のことなのだろう。
「子どもからクリスマスに欲しいものをパワーポイントでプレゼンされた」という親が、欧米には少なくないようなのだ。そんな一人、ビクトリア・レニアさんは、およそ6分間にわたる子どもからのプレゼンテーションの様子をTikTokに投稿した。
娘のケイラちゃんは、リビングのTVに自分でつくったパワポの資料を投影し、「これが私のクリスマスに欲しいもののリストです」と話してプレゼンをスタート。40個以上の欲しいものを資料にまとめ、それぞれの商品の写真を価格とともに、なぜ自分がそれを欲しいのかを説明している。
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将来、ビジネスで役立ちそう!
ケイラちゃんがプレゼンで使った資料は、決して凝ったものではないが、欲しいものがわかりやすく、かつ見やすくまとめられており、パワポを上手に使いこなしていることがわかる。
さらに、親に対して堂々とプレゼンする振舞いは大人顔負け。iPadをリクエストした彼女に対して、母親から「あなたはすでに持っているじゃない」と突っ込まれると、「2人の弟と共有しているから、自分専用のものが必要」とすぐに回答。相手を説き伏せているようだ。
このプレゼンテーションを受けて、母親は「助けて!」のコメントとともに動画をTikTokに投稿。子どもの欲しいものリストは総額で2500ドル(37万円)以上になることから、「クラウドファンディングを始めないと」と冗談めかしている。
この投稿には「ケイラちゃんにはリーダーシップがあってスキルもある!」「このプレゼンには多くの作業がかかっている」などと、ケイラちゃんの努力や頑張りを褒める声や、「オーマイガー! 彼女はストレスね。グッドラック、ママ!」と、母親側の気持ちに共感する声もあるようだ。
ケイラちゃんのようにパワーポイントを使って親にプレゼンする子どもはまだまだいるようで、SNSには同じような投稿もちらほら見られる。ある学校の教師は、「学校の発表会でもこれくらい努力してくれればいいのに」と笑って話したという。
子どもたちにとってクリスマスは、欲しいものを手に入れられる絶好のチャンス。なんとか親を説得しようと頑張るものだ。クリスマスプレゼントへの強い想いが、意外にもプレゼン能力や資料をまとめる力を育てるきっかけになるのかもしれない。
https://www.tiktok.com/@vic_renea90/video/7299913547327278367
https://nypost.com/2023/11/15/lifestyle/kids-now-making-christmas-gift-lists-as-powerpoints-to-help-parents/
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パワポでプレゼンする実際の様子