2015年に東京・白金台に創業した「雨晴(あまはれ)」。“雨の日も晴れの日も心からくつろげるくらし”をコンセプトに、器をはじめとする生活に根付いた工藝やアートを扱ってきた同店舗がこの度、新たな拠点となる「KYO AMAHARE」を京都・四条にオープンした。
新店舗は錦市場の一本北の筋にある、築110年の歴史を誇る格式高い京町家。四条という京都の中心地にありながらも、50坪の広々とした空間に3つの庭を有し、一歩足を踏み入れるとそこは凛とした静寂に包まれている。
屋久杉が天井に貼られた小間、華奢で色気のある梁でつくられた庭。1世紀前の職人たちのこだわりが随所に詰まった町家の価値を継承しながら、新たな意匠や素材を組み合わせてモダンな空間につくりあげた。内装を手がけたのは、デザイン事務所のトネリコだ。京都在住の和紙作家・ハタノワタルによる和紙を貼った階段など、いまと昔が境目なく融合した美しい佇まいに息を飲む。
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福岡の名店「万 yorozu」とコラボした茶房もオープン予定
広大な母屋の1階はショップ・ギャラリーになっており、これまで扱ってきた「雨晴/AMAHARE」のアイテムや、茶道具や懐石料理の器なども揃う。2階には雨晴が手がけるアートプロジェクト「雨跡/AMART」のラインアップを国内で初めて常設展示している。今後はそれぞれの空間で定期的に展覧会を行うそうで、「雨晴」の世界観をより深く感じることができるだろう。
さらに2024年の春には敷地内の古い蔵を改装し、茶房をオープン予定。「雨と共に居る場所」という意味を込めた茶房「居雨(きょう)」では、実際に店舗で販売される器を使い、お気に入りの一品を直に試すこともできる。メニュー開発を行うのは、福岡の名茶房「万 yorozu」の德淵卓だ。「KYO AMAHARE」とのコラボレーションによって生まれた新たな空間では、酒類の展開も行う。
また菓子の一部を製作するのは、昆布智成。パティシエとして名を馳せながらも、2023年に家業である福井県の菓子匠「昆布屋孫兵衛」を継ぎ、新たな道を歩みはじめた氏の作品を頂けるとあって、期待が高まる。
風格を感じる佇まいの京町家「KYO AMAHARE」で、日本の工芸品や手仕事の素晴らしさをぜひ実感してみてほしい。
KYO AMAHARE
京都府京都市中京区蛸薬師通柳馬場東入油屋町 127番地
TEL:075-256-3280
https://kyo.amahare.jp