【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『校閲至極』
「校閲さん」とは、印刷物の校正刷り(ゲラ)をチェックし、誤りを指摘したり、訂正の必要がある場合には代替案なども提示したりする人たちのこと。私もしばしばお世話になるが、そのたび「よくもまあ、こんな小さな箇所に気づいたものだ」と、自分のミスを棚に上げて感心してしまう。本書は、毎日新聞の校閲記者が持ち回りで書いたコラムをまとめたもの。どの文章も肩の力が抜けていて軽快で、ウィットに富んだ表現に心が洗われる。そしてまた改めて思うのだ、「間違わないようにしなきゃ」と。
※この記事はPen 2023年12月号より再編集した記事です。