イギリス・ケンブリッジシャー州に住むニコル・スピンクさんとその家族は、テレビを見る時にいつも音量を上げなければならない。なぜなら、飼い猫・ベラの“ゴロゴロ音”で、音がかき消されてしまうからだーー。ギネス・ワールド・レコーズは、14歳のベラの鳴き声を「生きている猫の中で最も大きな“ゴロゴロ音”」として認定した。
“ヤカンの沸騰音”レベルの大きさ
ベラが発する音はなんと54.6デジベル。これはヤカンの沸騰音に近いという。「世界一大きな鳴き声の記録があることを知った時、私たちはベラを推薦しなければならないと思いました」と語ったニコルさん。
ギネスワールドレコーズによると、ニコルさんは娘と共にギネスブックを見ていたところ、同記録を発見。ベラの声の方が大きいんじゃないか?そう疑った二人は早速、鳴き声のレベルを測定するアプリをダウンロードし、試してみるとやはり大きい。この記録が正しいのか正確に測定するために、ギネス世界記録に申請したという。
「彼女は一日中ゴロゴロしているんですよ。食べ物を見つけた時、抱っこされた時...いっつもゴロゴロ、ゴロゴロ...。亡き夫は、夕方になるといつも、ベラの鳴き声がテレビの音を遮ってしまうと嘆いていました」とニコルさんはPeopleのインタビューに答えている。
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記録保持に対して飼い主は...
ベラの象徴的な声は、専門のサウンド・エンジニアによって録音・測定され、公式審査員によって承認された。ベラの偉業を記録するため、公式審査員の指示に従って、外部の騒音を遮断して、録音したという。ニコルさんは当日、ベラが慣れない環境で音を出さないのではないかと心配したそうだが、大好きなキャットフードを食べさせるといつものように鳴き始め、無事にギネスに記録を刻むことができた。ギネスワールドレコーズの取材によると、この記録保持はニコルさんや、彼女の6歳と9歳の子供たちにとっても大きな意味があったようだ。
「私が子供の時、毎年クリスマスにギネスブックがプレゼントされていたので、いつも読んでいました。なので、自分の子供たちにも同じことをしているんです」
「記録証は家の中でとても目立つ場所に飾るつもりです。まずはたくさんある子供の写真から、どれを下ろすか決めないと...(笑)」と続けた。また、子供たちはベラの偉業を友達全員、そして先生にまで自慢したのだとか。
生きている中で最も大きな声、でも史上最も大きな声ではない
実は、ベラの声は世界記録に認定されたが、史上最も大きな喉を鳴らす音を出す猫ではない。実際に、証明書には「“生きている”家猫による最も大きなゴロゴロ音」と明記されている。史上最も大きな声のタイトルは、他に2匹のイギリス猫が記録しているからだ。
英・ノーザンプトンの猫スモーキーは2011年3月、67.7デジベルという驚異的な音量を記録。またその4年後に、英・デヴォンに住んでいた猫マーリンがスモーキーの記録に並んだ。これはベラの記録より13.21db大きく、一般的な私たちの笑い声(70デジベル)とほぼ同じ音量である。これについてニコルさんは、「ベラは史上最強になる必要はないです。彼女は今が最高で、それで十分ですよ」と語っている。
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