写真家・高木康行が撮り続けてきた都市の景観美を収めた作品集が刊行。記念の写真展も開催!

  • 文:石川博也
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都市で生活する者にとって当たり前の風景が高木氏の審美眼を通して景観美に。

写真家としてメンズファッション誌をはじめ、広告、建築、CDジャケットなどを中心に活躍する高木康行氏が、作品集『GRIDSCAPE』を出版。発売を記念した写真展を行う。


『GRIDSCAPE』とは、高木氏が長年にわたって取り組んでいる都市景観を撮影した作品のこと。ビルのファサードなど、グリッド、つまり格子状に整った都市の景観美を意味する『GRIDSCAPE』を、高木氏は都市の肖像写真として継続的に撮影してきた。作品集『GRIDSCAPE』は、その集大成というわけだ。

 

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ビルの彩りを周囲の光景に託したユニークな景観美。

「圧倒的な質量で形成された都市景観は、興味が尽きない表情にあふれている」と高木氏は話す。その眼に映る景色が『GRIDSCAPE』として、その緻密さを作品を観る者の前にも露わにする。作品の持つ緊張感とリズムは、高木氏が切り取るからこそ見えてきた都市の表情なのである。作品集の巻末にはキュレーターの内田まほろ氏による考察が収められているので、こちらにも注目したい。

 

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写真展の会場では高木氏の作品を大判サイズで堪能できる。

「Yasuyuki TAKAKI 『GRIDSCAPE』PHOTO EXHIBITION」は2023年11月2(木)から11月25日(土)まで、神楽坂のギャラリー「写場」で開催される。初日の11月2日(木)18時から20時にはレセプションが行われ、11月22日(水)には写真家の長山一樹氏と高木氏とのトークセッションも予定されているので、気になる方はぜひ参加してみては。

 

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Yasuyuki TAKAKI『GRIDSCAPE』¥8,800

写真:高木康行 アートディレクション:清水恵介

執筆:内田まほろ

翻訳:嶋田ミミ

印刷:株式会社サンエムカラー

製本:株式会社望月製本所

プリントディレクション:篠澤篤史(株式会社サンエムカラー) 

ギャラリーディレクター:長山一樹

発行者:江本昭司(株式会社望月製本所)

発行所:写場

 

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高木康行

1968年、大阪府出身。DJ、ファッションスタイリストを経て、1994年からフォトグラファーとしてのキャリアをスタート。 メンズファッション誌をはじめ、広告、建築、CDジャケットなどを中心に活動。ライフスタイルやデザインに精通した独自の写真表現を得意とし、アーティスト、クリエイター、建築家からの信頼も厚い。2009年「TOTAL Exhibition Book」(TOKYO CULTUART by BEAMS,2009)、2012年「ジャン・プルーヴェ 20世紀デザインの巨人」(Pen BOOKS)、 2013年「LIFECYCLING」(IDÉE)などの書籍撮影も担当。近年発表している類型学的な方法によって呈示した都市の肖像写真” GRIDSCAPE” シリーズは国内外で大きな反響を呼んでいる。 

https://www.instagram.com/tkklab/ 

Yasuyuki TAKAKI 『GRIDSCAPE』PHOTO EXHIBITION 

開催期間:2023年11月2(木)〜11月25日(土)
展示会場:写場
住所:東京都新宿区築地町8 ワタナベビル1階

TEL:03-6280-7589    

開廊時間:13時〜18時

定休日:日、月、火      

https://www.instagram.com/shaba_gallery/