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ファッションブランド「バルマン(Balmain)」の新作コレクション50点以上が、パリコレを目前に盗まれた。この悲劇は、9月27日の2024年春夏コレクション発表を控えた、10日前の出来事だった。同ブランドのクリエイティブディレクター・オリヴィエ・ルスタン氏は、新作デザインの一部を配送していたトラックが何者かに“ハイジャック”された、と9月17日に自身のInstagramで報告した。
「今朝、私は笑顔で目を覚まし、午前9時から次のショーのフィッティングをしていたら、こんなことになってしまった。バルマンの50着が盗まれた。配送がハイジャックされた。トラックが盗まれた。ドライバーは無事だからよかった」
続けて、ルスタン氏はこの卑劣な行為への怒りとチームに感謝を綴った。
「たくさんの人が、このコレクションを実現させるために一生懸命に働いてくれました。私たちは今、盗まれた全てのデザインを再作成していますが、この行為はこのコレクションに携わっている多くの人、サプライヤーのみなさん、私のチーム、そして私への冒涜です」
「気をつけてください。これが私たちが生きている世界です。私はバルマン・チームを愛しています。私たちは決して諦めません」
The CUTによると、配送トラックはコレクション最後のデザインを空港からバルマン本社に届ける途中で強盗にあったとみられる。ルスタン氏はオフィスで作業をしていたところ、プロダクション・ディレクターから「DHL(国際宅配)がハイジャックされた」と伝えられたという。この悲報にファッションブランド「Jacquemus」や、ジョディ・ターナー氏、ドナテラ・ヴェルサーチ氏などの数多くのセレブリティが励ましのエールを送った。
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強盗に襲われたバルマンがショーを成功させるまで
この災難に、誰もがショーは中止されると思っていた。しかし、ランウェイは予定通り決行。チームは盗まれた70%を作成し、27日に行われたランウェイショーは大成功を収めた。バルマンチームは記録的なスピードで衣装を作成し、困難を乗り越えたのだ。当時の様子をルスタン氏は、「The CUT」のインタビューで答えている。
「私はショーの開催だけに集中していたので、当時この事件について警察と話すことはできませんでした」
「他のデザイナーたちからたっくさんのエールやラブレターをもらいました。そのうちの何人かは『オリヴィエ、君が経験していることは、どんなデザイナーにとっても悪夢だ』と言っていました」
ルスタン氏によると、警察は配送中だった50箱のうち3箱を回収したが、指紋の検査をしなけらばならなかったため、返却されず。フードをかぶった強盗団は、主にテーラード、デニム、ジャージなどを盗んだという。
犯人の動機は?
この事件、SNSでは犯人の動機について話題になっている。まだ市場に発表されていない服は、市場で売ることはできない。X(旧Twitter)では、「売るなんて、自首するようなものじゃないか」「どうするつもりだったんだろう」「謎に包まれてる...」などの声が広がった。この事件は、まだ多くの謎に包まれたままだ。
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