ミシュラン三ツ星シェフがすぐ目の前で5品を料理!気迫漂うモノづくりに感動!

  • 写真・文:一史
Share:
DSC07855.jpg
来日してライブキッチンのイベントを開催したシェフ、セルジオ・ハーマン。

クリエイティブを真剣に追求する人物、現場ほどワクワクさせられるものはありません。
長年の取材仕事で、創造の瞬間に立ち会えたときがいつも最高に幸せです。
同じ志向の持ち主ならば、期待に胸を膨らませていいでしょう!
オランダの実家レストランをミシュラン3ツ星にまで高め上げ、自身のレストラングループを経営するスターシェフ、セルジオ・ハーマン(Sergio Herman)の日本初出店に。
そのレストラン「ル・プリスティン東京」が入る、「ホテル虎ノ門ヒルズ」にも。
今年2023年12月にそれぞれ開業します。

オープンに先駆けた8月9日(水)にハーマン氏が来日し、プロの報道関係者だけを招いた試食プレゼンテーションが開催されました。
場所はホテル虎ノ門ヒルズと経営が同じハイアットの「アンダーズ東京」。

---fadeinPager---

_DSC2170.jpg
会場内の様子。若いインフルエンサーの姿がない大人空間。

ビジネス会見のあとに部屋を移して約1時間、ハーマン氏がライブキッチンを特別に開催。
寿司店のごとく、わたしたちのいる場で調理してくれました。
このときの彼の様子がもう……カッコよくて!!
会見での笑顔を完全に消し去り、最初から最後までフルスピード、フルスロットルで調理。
来場者全員に行き渡らせる小分け料理を、仕上げのトッピングに至るまで自身で行うこだわり。
彼が信頼しているであろうスタッフたちも全力でサポート。
ドキュメンタリー映画で見る緊迫した厨房風景が、すぐ目の前で繰り広げられました。
彼らの息遣い、緊張感も伝わってきた迫力のひととき。

---fadeinPager---

DSC07919.jpg
調理中に絶えずスタッフに声を掛けるハーマン氏。
---fadeinPager---
DSC07940.jpg
ここはどこの国 !? 東京のビジネス街です。
---fadeinPager---
DSC07863.jpg
わさびを削ったり細かくちらしたり、細部まで自身の仕事で満たします。
---fadeinPager---
DSC07890.jpg
生の本マグロをメインにしたピザ。海苔の香りがふわっと漂う和風であり、混ぜられたチーズとざっくり食感のピザ生地が洋風に引き戻す心楽しい一品。

ハーマン氏はホテル側との事前打ち合わせのとき、
「写真も動画も好きに撮ってくれて構わない。ただし料理中はカメラに愛想よく振る舞うことはできない。とにかく料理に集中したいから」
と語っていたそうです。
来場者のスマホに囲まれても一切気にせず。
自身の見栄えなんて何も考えてなかったご様子。

---fadeinPager---

ここでの提供料理は本国の彼の店で出しているものや、日本を意識したオリジナルです。
オープン日までまだ数ヶ月ある「ル・プリスティン東京」への導線となるテイスティング。
これらが店のメニューになるかは未定。
以下の写真5点は、「ほうれん草のラビオリ グリーンアスパラガス エノキ茸 ウニ オランダ産うなぎの燻製 バーベナ」の調理風景です。

DSC07958.jpg
フライパンでラビオリを調理。見た目は確かにラビオリ、でも……!?
---fadeinPager---
DSC07915.jpg
左の鍋がラビオリ、右が別メニューのリゾットのスープ。
---fadeinPager---
DSC07953.jpg
客に振る舞われた全5品は小鉢。小さくても密度は濃い!
---fadeinPager---
DSC07962.jpg
完成したラビオリ料理。ラビオリに詰めた材料は「リコッタチーズ、ソテーしたほうれん草、タラゴン、パルメザンチーズ、ウドゥイヤ、ウニのクリーム、アスパラガス、うなぎの燻製、エノキ茸、エシャロットとガーリック」。仕上げに「ウニ、バーベナ、バーベナオイル、乾燥海苔」。なんという凝り具合……。
---fadeinPager---
DSC07967.jpg
ラビオリを噛んだ瞬間の感覚は「新手の餃子!?」。火を通しすぎないほうれん草が噛むと弾けて、野菜とチーズソースに溶け合っていきます。
 
---fadeinPager---
DSC07971.jpg
たくさんの野菜が主役のリゾット。同時に魚介類のイカの風味も強く、柚子やハーブのスパイスも。爽やか&刺激的な夏に合う味。右のドリンクは様々な花の香りと、かすかな炭酸を加えたピーチネクター。
---fadeinPager---
DSC07842.jpg
最初に提供されたエビの前菜。エビがめちゃめちゃ甘く、塩気の少ないキャビア、サワークリーム、アボカド、オリーブオイルとの相性バツグン。
---fadeinPager---
DSC07900.jpg
ハーマン氏が愛するオランダ産ムール貝を使ったメニュー。こちらもたっぷりの食材入りでトマトベースの酸味ソースが印象的。振りかけられたチーズがまろやかなアクセント。

今回の5品を通して感じた味の傾向は、「甘みと酸味、そして軽くスパイシー」。
チーズやクリームでまろやかに包み込む手法、野菜の風味を活かす方向性も共通するようでした。
(わたしの主観ですが)
味付けも繊細ですから和食好きなわたしたちの舌にもよく合いそうです。

魚介のみで肉がなかったのは、日本の伝統を意識した結果でしょうか。
一品にとても数多い食材が使われてます。
“体感”するクリエイティブな味わいを客に与える仕掛け。
シンプルな高級料理を口にしたときの心の動きが、ふかふかのソファーに沈み込むリラックス感なら、
ハーマン氏の料理は座っているデザイナーズチェアから立ち上がりたくなる感覚。
すべてに意外性がありました。
クリエイティブ好きをワクワクさせてくれます。

記事の冒頭で皆さんに日本初上陸レストランへの期待を述べたのは、この世界観なら楽しいに違いないと思えたからです。
さらに、デザインから音楽に至るまでより濃密な空間になるらしく。
オランダ・アムステルダム空港のビデオ時計で知られるマーティン・バースの照明器具も置くそうです!

わたしは仕事の役割から離れたプライベートでは “贅沢すること” にさほど関心がないもので、高級レストランに行きたい欲求が薄い人間です。
でも今年12月オープンの「ル・プリスティン東京」には、ひとりで予約してでも行く気になってます。
上等なSF映画を鑑賞するようなエンタメを夢見て。

レストランやホテルの詳細は以下の外部リンクよりどうぞ。
PR Times
長年ミシュランの星に輝くセルジオ・ハーマン監修のレストラン「ル・プリスティン東京」 日本初上陸

---fadeinPager---

_DSC2135.jpg
オマケ:シェフの本日のシューズ。センスよすぎ!ニューバランス「1906D “Protection Pack”」。

All photos&text©KAZUSHI

KAZUSHI instagram
www.instagram.com/kazushikazu/?hl=ja

---fadeinPager---

【画像】ミシュラン三ツ星シェフがすぐ目の前で5品を料理!真剣勝負なモノづくりが凄かった!

DSC07855.jpg
来日してその場限りのイベントを開催したシェフ、セルジオ・ハーマン。

---fadeinPager---

_DSC2170.jpg
会場内の様子。若いインフルエンサーのいない大人空間。

---fadeinPager---

DSC07919.jpg
調理中に絶えずスタッフと声を掛け合うハーマン氏。
---fadeinPager---
DSC07940.jpg
ここはどこの国 !? 東京のビジネス街です。
---fadeinPager---
DSC07863.jpg
わさびを削ったり細かくちらしたり、細部まで自身でやろうとする姿勢がカッコいい。
---fadeinPager---
DSC07890.jpg
生の本マグロをメインにしたピザ。海苔の香りがふわっと漂う和風で、チーズとパリパリ生地が洋風に引き戻す心楽しい一品。

---fadeinPager---

DSC07958.jpg
フライパンでラビオリを調理。見た目は確かにラビオリ、でも……!?
---fadeinPager---
DSC07915.jpg
左の鍋がラビオリ、右が別メニューのリゾットのスープ。
---fadeinPager---
DSC07953.jpg
客に振る舞われた全5品は小鉢。十分すぎる密度の濃さ!
---fadeinPager---
DSC07962.jpg
完成したラビオリ料理。ラビオリに詰めた材料は「リコッタチーズ、ソテーしたほうれん草、タラゴン、パルメザンチーズ、ウドゥイヤ、ウニのクリーム、アスパラガス、うなぎの燻製、エノキ茸、エシャロットとガーリック」。仕上げに「ウニ、バーベナ、バーベナオイル、乾燥海苔」。なんという凝り具合……。
---fadeinPager---
DSC07967.jpg
ラビオリを噛んだ瞬間の感覚は「新手の餃子!?」。火を通しすぎないほうれん草が噛むと弾けて、野菜とチーズソースに溶け合っていきます。
 
---fadeinPager---
DSC07971.jpg
たくさんの野菜が主役のリゾット。同時に魚介類のイカの風味も強く、柚子やハーブのスパイスも。爽やか&刺激的な夏に合う味。右のドリンクは様々な花の香りと、かすかな炭酸を加えたピーチネクター。
---fadeinPager---
DSC07842.jpg
最初に提供されたエビの前菜。エビがめちゃめちゃ甘く、塩気の少ないキャビア、サワークリーム、アボカド、オリーブオイルとの相性バツグン。
---fadeinPager---
DSC07900.jpg
ハーマン氏が愛するオランダ産ムール貝を使ったメニュー。こちらもたっぷりの食材入りでトマトベースの酸味ソースが印象的。振りかけられたチーズがまろやかなアクセント。

---fadeinPager---

_DSC2135.jpg
オマケ:シェフの本日のシューズ。センスよすぎ!ニューバランス「1906D “Protection Pack”」。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。