猛暑を乗り切るアイテムを探せ!プロたちの夏対策スタイル Part 1【着る/知る Vol.156】

  • 写真・文:一史
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服を脱ぎ捨てたくなるほど暑い日々が何ヶ月も続く現代ニッポンの夏。6月20日(火)付のウェザーニュースによると、今年は全国的に9月まで気温が例年より高くなるらしい。猛暑は7月下旬から8月上旬がピークのようだ。
服装も暑さを乗り切る対策が必須の今シーズン。Pen Online連載「着る/知る」は、ファッションクリエイターたちの「MY夏対策スタイル」を数号連続でお届けする。初回エントリー3名はタンジェネットの吉屋 充デザイナー、BLANDET Tokyo店主の宮本哲明、スタイリストの飯垣祥大。毎日が快適になるプロの技をお逃しなく!

黄ばまない白Tシャツ!? 葉山の自宅と海でクリーンに過ごす/タンジェネット 吉屋 充

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神奈川・葉山の自宅リビングでくつろぐ吉屋さん。自身がデザインした愛用の白Tシャツを着て。

和の要素が息づくブランド、タンジェネット(tangenet)を手掛けるファッションデザイナーの吉屋 充。夏を爽やかに過ごす必須アイテムが、彼がつくった黄ばみにくい白Tシャツだ。「黄変せず汚れも落としやすい加工を染色加工メーカーに施してもらった自慢の一着です」と言う。大事に着てもすぐ黄ばんでしまう白Tシャツの問題を解決したマスターピースである。
いま吉屋さんが着ているのは何年も洗って着続けた愛用品。新品と見比べても違いがわからないほどクリーンで、縫い合わせ箇所もシャキッとして型崩れも見られない。コットン100%Tシャツに思えるが、実は化繊を混ぜてハリと形を維持している。上質な服の概念を根底から見つめ直した、現代の男性にふさわしい新ワードローブだ。

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ゆったりと着るとバランスがいいシルエット。吉屋さんが着ているのはMサイズで、「Lを着ることもあります」とのこと。

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立体的な形の工夫もデザイナーズならでは。脇下と横がハンティングジャケットのような切り返しで、腕の上げ下げがストレスフリー。

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8月ごろ発売予定の新作シャツをいち早くチェック。これも黄変しにくい加工を施した厚手のテンセル生地で、絶妙なとろみがある。袖が着物風だからボタン全開で上着として羽織るのも似合う。

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タンジェネットによる生地テスト結果。生地の組織はすべて同じだが、上段左右2点はTシャツに採用した特殊加工済み生地。左縦列は汗汚れと似た効果のある染料を垂らしたもので、右縦列はそれの洗濯後。汚れ耐性がとても高いことがよくわかる。

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自宅兼仕事場より徒歩7分ほどの海辺にて。

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クリーンさを維持できる白Tシャツは、ドレッシーな場でもデイリーな散歩でも着回し自在。イージーケアだから高品位な品でも気兼ねなく着られる。

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自分定番はバギーショーツ、そして匂わないソックス/BLANDET Tokyo 宮本哲明

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宮本さんの夏の定番フルコーデ。バギーショーツ、黒プリントTシャツ、ブレスレット風腕時計、匂い防止加工ソックス、レザーシューズ。好きなアイテムから派手めなものをチョイス。

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ダルい暑さを吹き飛ばすポップな大人スタイル。気分を上げるオフタイムが彼の夏対策。

ファッションや家具のショールーム&ショップ「BLANDET Tokyo(ブランデット東京)」を運営する宮本哲明。有名セレクトショップの店頭勤務とPR担当を長年手掛けてきたベテランだ。クラシコイタリアのスーツも着こなす彼が「夏に涼しい自分定番です」と語るのがバギーショーツ。膝下丈で脚が隠れ、スポーツウエアにはない洒落っ気がある。街着にしやすい短パンだ。
さらに彼がイチオシするのが消臭・抗菌加工されたビブソックス(VIBSOX)の白ソックス。「白ソックスも大好きなのですが、足匂いも解消される逸品を見つけました。リブの締め付けを感じず内側がガーゼ状で肌に優しいのも最高です」。お薦めのシーンは夏に革靴を履くとき。足蒸れが気になるビジネスマン諸氏必携だ。

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すべて私物の古着バギーショーツ。新品で探しにくいこのパンツを古着店で購入するのも宮本さんの流儀。

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「夏の腕時計はブレスレット代わりになるメタリックなものに付け替えます」。遊び気分の品を選ぶのも宮本スタイル。右からフィリップ・スタルクがデザインしたフォッシル、黒川雅之デザインのシチズン、ステンレスベルトの機械式ジュベニア。すべてビンテージで購入。

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抗ウィルスのテクノロジー「ビブテックス(VIBTEX)」を活用したビブソックス。厚手のスポーツ系ゆえにドレスアップに使えるかは購入時によく確かめよう。

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軽やかに好きなモノを身に着け、心を快適に/スタイリスト飯垣祥大

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全身をほぼ古着でまとめた飯垣さんの夏スタイル。

Pen連載「Choose Choose Trends」も担当するスタイリスト飯垣祥大の日常は、古着通いでゲットしたものを身につける自然派スタイル。服事情に詳しい人ならではの“ヌケ感”がポイントだ。今回彼が紹介してくれたなかで個性が際立つのがエスニックなトートバッグ。「夏のバッグは身体が暑くなるリュックやショルダーをなるべく避けてます。トートのような手持ちに切り替えることが多いです。最近好きなのは民族系のもの」。バッグに季節感を持たせると、服装がグッと軽やかになる。ぜひ取り入れたい考え方だ。
もうひとつ夏服のアクセントに役立つのが、飯垣さんがたくさん所有している貝殻を埋め込んだシェルアクセサリー。ドレスとエスニックの狭間を行く絶妙なバランスである。貝の優しく高級な輝きが、着古した古着をも映えさせてくれる。

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「民芸店のグランピエでたくさん購入しちゃいました」。飯垣さんがいま心惹かれるエスニックなショッピングバッグたち。仕事では大判バッグが必須のスタイリストもプライベートは軽快。

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貝殻の玉虫色の輝きが奥行きのある味わいを生むシルバーアクセサリーがずらり!すべてビンテージショップで購入したもの。

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夏向けの古着系セルフコーデ。パタゴニアのTシャツをパンツインして上品なメッシュベルトをチラ見せ。足元はイギリス軍のサンダルで、冷え性なため夏でもウールソックスを。スラックスも暑さ対策仕様で、「洗えるポリエステル生地です。なんでも洗ってしまう人間なのですが(笑)、化繊は乾きも早く機能的です」。

ファッションクリエイターたちの「MY夏対策スタイル」。7月7日(金)公開予定の次号Part 2でも、お洒落の達人3名にご登場いただく予定。目からウロコの着こなしのヒントが満載の彼らの目線もどうぞお楽しみに!

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【画像】猛暑を乗り切るアイテムを探せ!プロたちの夏対策スタイル Part 1【着る/知る Vol.156】

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神奈川・葉山の自宅リビングでくつろぐ吉屋さん。自身がデザインした愛用の白Tシャツを着て。

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ゆったりと着るとバランスがいいシルエット。吉屋さんが着ているのはMサイズで、「Lを着ることもあります」とのこと。

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立体的な形の工夫もデザイナーズならでは。脇下と横がハンティングジャケットのような切り返しで、腕の上げ下げがストレスフリー。

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8月ごろ発売予定の新作シャツをいち早くチェック。これも黄変しにくい加工を施した厚手のテンセル生地で、絶妙なとろみがある。袖が着物風だからボタン全開で上着として羽織るのも似合う。

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タンジェネットによる生地テスト結果。生地の組織はすべて同じだが、上段左右2点はTシャツに採用した特殊加工済み生地。左縦列は汗汚れと似た効果のある染料を垂らしたもので、右縦列はそれの洗濯後。汚れ耐性がとても高いことがよくわかる。

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自宅兼仕事場より徒歩7分ほどの海辺にて。

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クリーンさを維持できる白Tシャツは、ドレッシーな場でもデイリーな散歩でも着回し自在。イージーケアだから高品位な品でも気兼ねなく着られる。

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宮本さんの夏の定番フルコーデ。バギーショーツ、黒プリントTシャツ、ブレスレット風腕時計、匂い防止加工ソックス、レザーシューズ。好きなアイテムから派手めなものをチョイス。

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ダルい暑さを吹き飛ばすポップな大人スタイル。気分を上げるオフタイムが彼の夏対策。

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すべて私物の古着バギーショーツ。新品で探しにくいこのパンツを古着店で購入するのも宮本さんの流儀。

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「夏の腕時計はブレスレット代わりになるメタリックなものに付け替えます」。遊び気分の品を選ぶのも宮本スタイル。右からフィリップ・スタルクがデザインしたフォッシル、黒川雅之デザインのシチズン、ステンレスベルトの機械式ジュベニア。すべてビンテージで購入。

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抗ウィルスのテクノロジー「ビブテックス(VIBTEX)」を活用したビブソックス。厚手のスポーツ系ゆえにドレスアップに使えるかは購入時によく確かめよう。

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全身をほぼ古着でまとめた飯垣さんの夏スタイル。

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「民芸店のグランピエでたくさん購入しちゃいました」。飯垣さんがいま心惹かれるエスニックなショッピングバッグたち。仕事では大判バッグが必須のスタイリストもプライベートは軽快。

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貝殻の玉虫色の輝きが奥行きのある味わいを生むシルバーアクセサリーがずらり!すべてビンテージショップで購入したもの。

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夏向けの古着系セルフコーデ。パタゴニアのTシャツをパンツインして上品なメッシュベルトをチラ見せ。足元はイギリス軍のサンダルで、冷え性なため夏でもウールソックスを。スラックスも暑さ対策仕様で、「洗えるポリエステル生地です。なんでも洗ってしまう人間なのですが(笑)、化繊は乾きも早く機能的です」。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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