各界で活躍する方々に、それぞれのオンとオフ、よい時間の過ごし方などについて聞く連載「My Relax Time」。第52回は、ニュース解説メディア「The HEADLINE」の編集長で、情報番組でのわかりやすいニュース解説でも注目を集める石田健さんです。
写真:殿村誠士 構成:舩越由実
去年くらいからニュース解説でテレビに出演させていただくようになりました。情報番組では基本的にネガティブな出来事をニュースにするじゃないですか。ニュースを聞いて憂鬱な気持ちで一日が始まるよりも、その出来事の背景を説明することで「こうなっているのか。面白いな」とか「こういうことを考えればいいのか」とか、視聴者の方のインスピレーションにつながることが言えたらいいなと思っています。
社会正義のために高い意識でニュースを切ることも素晴らしいお仕事だと思うんですけど、でも自分の場合は、自分が面白いと思うことだったり、なんでだろうという疑問がモチベーションとなっていまがあるので、そういった役割を担えるようになりたいですね。
視聴者の方には明るい髪色で覚えていただいていた部分もあると思いますが、最近は新しい事業を進めたりと経営者としての時間も多いので、実は髪の色は迷っているんです。近いうちに黒髪になっているかもしれません(笑)。
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地方に行くときは気分転換になりますね。新幹線の中でもついパソコンを開いてしまうのですが、トンネルに入ると電波が届かないから仕事ができなくなる。強制的だとしても、そういう時間は必要かもしれませんね。
とは言っても好きなことを仕事にしているので、僕自身はいま、そこまでオフを必要とはしていないんですよ。好きなことをやるための努力は惜しまないので、たとえば、会社を立ち上げると面倒なことがたくさんあるんですけど、それも苦に思いません。自分に合った働き方もわかってきました。リラックスできる環境は中長期でつくっていけると思います。
20代の頃は休みの日も仕事をしていたことが多かったのですが、経営者として会社を長くやっていくことを考えると、社員のみんながいいバランスで働けることも意識しますね。自分はまだ結婚をしていないのですが、出産や育児など、環境が変化しても働きやすい組織の在り方も考えています。
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新幹線の話と通じますが、周囲の影響によってリラックスの瞬間を得ていることはありますね。大学院生だったときコーヒーを淹れるのが好きな友達がいて、院生室でみんなとコーヒーを飲んだり、当時はたばこを吸っていたので、何人かで喫煙所に行く時間もありました。そういう文化っていうのかな。喫煙所の中でしか生まれない会話があったり、お酒を飲んで仲良くなったりする時間ってありますよね。
最近では嗜好品のあり方にも議論が起こりますが、その是非だけでなく、それらがもたらす時間や空間、文化の価値にも目を向けたいですよね。さまざまなニュースや情報で息苦しさを感じる時代だからこそ、心穏やかになる時間の価値が高まっているように思います。
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