毎年4月、世界中の人気ブランドや気鋭デザイナーたちの作品が集結するデザインの祭典、ミラノ・デザイン・ウィーク。巨大な展示場フィエラミラノで、若手デザイナーが自らのブースを構え未発表作品を展示する「サローネサテリテ」では、優秀なデザイナーを発掘する目的で、毎年「サローネサテリテ・アワード」が開催される。第一回目から審査委員長を務めるMoMAのシニアキュレーター、建築・デザインディレクター、研究開発担当の Paola Antonelli (パオラ・アントネッリ)率いる審査委員会によって厳選され、上位3位と特別賞が選出される仕組みだ。
そんな、若手デザイナーの登竜門とされるサローネサテリテ・アワードにおいて今年度グランプリを受賞したのが、日本から参加した、若手クリエイターで構成されるデザインラボ「HONOKA」だ。HONOKAは、“廃棄される畳のい草と樹脂”を使った3Dプリント家具を出展し、ひと際注目を集めた。
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3Dプリント技術を用いて、畳を現代の暮らしに編み直す
近年、生活様式の変化により畳に触れる機会が少なくなっている。古くから日本で愛されてきた、香り豊かで肌触りのいい畳の魅力を次世代へと継承すべく、「TATAMI ReFAB PROJECT」は立ち上げられた。
使い終えた畳や廃棄される原料のい草を、生分解性樹脂(酢酸セルロース)と混ぜ合わせることで、材料を独自に開発。畳本来の独特な香りや質感、湿気調整や消臭機能を活かした素材づくりから、3Dプリンティングの製造方法まで研究を重ね、現代の暮らしに編み直された新たな魅力の家具が誕生した。
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SORI /MUKURI
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CHIGUSA
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TABA
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TACHIWAKI
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YOCELL
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AMI
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KOHSHI
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TATAMI ReFAB PROJECT
有志のプロダクトデザイナーによるデザインラボ「HONOKA」による、大型3Dプリント技術を用いて、畳を現代の暮らしに編み直すプロジェクト。
https://honoka-lab.jp/