そのデザインにまずため息、ドリス ヴァン ノッテンの優美なフレグランス

  • 文:Pen編集部
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ドリス ヴァン ノッテンの香水、と聞いて、どのようなデザインや香りを想像するだろうか?

2022年3月パリで発表され、日本では4月22日にドリス ヴァン ノッテン 青山店にて発売された待望のビューティコレクション。デザイナー、ドリス・ヴァン・ノッテンは、フレグランスとメイクアップの世界へ一歩を踏み出すにあたり、それを「クリエイティブなピンポン」と表現。調香師やメイクアップアーティストとのコラボレーションは、唯一無二なアイテムを誕生させた。

デザイナーがもつ独特の色彩感覚とプリントの世界観はそのままボトルのデザインへ反映されているのはもちろん、香りにもそのこだわりが感じられる。

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オードパルファムは10種。ボトルの色や柄の組み合わせは見ているだけでも楽しく、インテリアとしても部屋を美しく彩ってくれる。

「庭を歩いているとき、何を感じるだろうか。ある感覚、ある感情をどのように表現できるのだろうか」ーー彼が何十年にもわたってコレクションの中で探求してきた問いは、もちろんこのフレグランスコレクションの主題でもある。その主題を軸に行われた調香師とのコラボレーションは想像を遥かに越え、常識を覆す、型破りでジェンダーレスなフレグランスへと結実した 。

ボトルの素材はリサイクル可能なガラスとアルミニウム。そして、持続可能な方法で管理された森林からのOEFC(R)認証の木材も含む。その魅惑的なデザインは、手触りまでもが心地よい。そして、自然由来の成分を使用することはもちろん、動物にやさしい製法、責任ある原材料の調達まで、一貫してエシカルなプロセスにこだわった。肌を包むフレグランスは、香りのベールをまとっているかのようにほんのり優しく香りながらもしっかりと存在感を放つ。決して強過ぎない上品な調香が絶妙だ。

ボトルのデザインもさることながら、10種ある香りからどれをセレクトするか思わず迷ってまいそうだが、芸術的な視点が生み出す二元性やコントラストを、デザインで香りで存分に楽しみたい。

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DVN_Beauty_Packaging_149.jpgフランスのハンドペイントのポーセリンと琥珀色のガラスでデザイン。豊富なミルラにヒノキとピンクペッパーでドレスアップしたベンゾインとシトラスの樹脂を合わせた。「ロック ザ ミルラ」100ml ¥44,000

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DVN_Beauty_Packaging_081.jpgパウダリーなガラスと”アニマリエ”のモノクロームプリントのポーセリンとの組み合わせ。フィルタリングせずバラの小さな傷が全て含まれている。奇妙で美しい曖昧なバラの香り。ローザ カルニヴォラ」 100ml ¥44,000

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DVN_Beauty_SoieMalaquais_003.jpgデルフトブルーとダークバーガンディのガラスを合わせたユニークで魅惑的なポーセリン。ドリスのシルクドレスに魅了された調香師が、肌に溶け込むようなテクスチャーとシルクのように肌を包み込む香水をイメージ。チェスナットとバニラが優しくグルメに香る。「ソワ マラケ」100ml ¥44,000

問い合わせ先:ドリス ヴァン ノッテン
https://driesvannoten.com

photos: Sofie Middernacht & Maarten Alexander