2000年代に人気を集めたロックポートの名靴が復活を遂げた。レザースニーカーブームの先駆けとなり、抜群の履き心地と洗練された佇まいで多くのファンを魅了した幻のモデルを手に入れる絶好の機会だ。
今春、待望の復活を遂げたのはロックポートの「オープンロードタコニック」だ。初代が発売されたのは2001年。当時の日本はアメリカンカジュアルが流行していた。アメカジを好む若者たちからビジネスマンまで愛用される大ヒットモデルとなり、その後のレザースニーカーブームの先鞭をつけた名靴だ。しかし、わずか4年で生産が終了し、再販売を望むファンからの声がやむことはなかった。特に日本でその声は高く、オークションなどでこの靴が取引されているケースもあり、まずは日本限定での復活となった。
復活にあたっては本社に残っていたオリジナルモデルを参考に何度も試作を繰り返した。今作はレザーの質感から製法やデザインまで、当時の仕を忠実に再現した復刻版だ。オン・オフ兼用可能な洗練されたデザインと、スニーカー同様のテクノロジーを備えたいわばハイブリッドシューズで、誕生から20年以上経ったいまでも古びて見えないどころか、その先進性に驚きを覚える。
そもそもロックポートはボストンで1971年に創業したシューズブランドだ。創業者のカッツ親子が「ビジネスシューズのアッパーにスニーカーのアウトソールをつけるとスタイリッシュで履き心地のよい靴ができる」と考えたことがロックポートの靴づくりの原点と聞く。90年には当時の副社長トニー・ポストがロックポートの代表作である「ドレスポーツ」を履いてニューヨークシティ マラソンを完走、“走れる革靴”として、その実用性の高さが証明された。
実はロックポートが創業したボストン周辺はアメリカで靴づくりの伝統が息づく地域で、現在でも本拠地を置くシューズメーカーが多い。今回の「オープンロード タコニック」にもボストンの靴づくりの職人技が盛り込まれている。たとえばかかとに採用されているのが、ホールド感を高める「サンクリスピーノ」製法。これはアッパーと底材を職人が一つひとつ手で縫い上げる製法で、歩行時にかかとの安定感をもたらしてくれる。またミッドソールに内蔵されたグラスファイバー製のシャンク(芯材)は、靴のねじれを抑制し、長時間の歩行の疲れを軽減してくれる。前述の秀逸なデザインとテクノロジーに加え、靴づくりの職人技まで併せもっているのが、ロックポートの特長であり、このモデルの人気の秘密に違いない。その出来栄えと履き心地を実際の靴で味わってほしい。
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