英外務省、外相の日本滞在を“漫画”でアピールも、英国内では冷たい反応

  • 文:山川真智子
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4月16日から18日まで長野県軽井沢町で行われたG7外相会合に出席するため、各国の外相が日本を訪れた。この会合のために、自国の外相の日本滞在を漫画風に描いた広報素材をイギリス外務省がツイートした。政府機関による斬新な取り組みだったが、ソーシャルメディアではかなり不評だ。

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外相会合用に特別に製作 羽田や新幹線も登場

話題の漫画は、イギリスの外務・英連邦・開発省(略称FCDO)という、イギリスの外務省に当たる行政機関が製作したものだ。ツイッターには、4月17日深夜(日本時間)に投稿された。

漫画に登場するのは、ジェームス・クレバリー外相。羽田に到着した様子や、G7会場に向かう新幹線、軽井沢町での活動などが、日本語も交えて描かれている。どちらかというと日本的というより、スーパーマンやスパイダーマンを思わせるアメコミ風。イギリスの国旗の色の赤、青、白が配色され、UK Government(英政府)の文字が下部にしっかり入っている。

新幹線に乗る外相たち。クレバリー外相の自撮り?『ブレット・トレインだけどブラッド・ピットはいません』とジョークも

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太平洋地域の仲間入り 新しいイギリスをアピール?

ガーディアン紙によれば、イギリスはEU離脱後に太平洋地域への傾斜を強めている。クレバリー外相は、G7諸国と「自由で開かれたインド太平洋」を推進することはイギリスにとって極めて重要だと、日本到着に先立ち述べていた。漫画使用は開催国日本への配慮に加え、若い世代へのアピールやイメージチェンジの意味があったのかもしれない。

イギリスと言えば風刺画でお馴染み。若い世代には不向きか?

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外相本人も、漫画をツイート。“最高!”のコメント付き

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日本人には受けはいいが…ツイッターでは容赦ないコメント続々

ソーシャルメディアでは、FCDOの漫画に、「まともな漫画っぽいじゃないか」「結構かっこいい」などポジティブな感想があったが、全体として少ない印象だった。日本人からの評判は良かったが、新幹線のイラストが間違っているという指摘も多かった。

一方イギリス人からは、「あなただけ新幹線に乗れてラッキー」など、イギリスの鉄道サービスのひどさを指摘するものがかなりあった。また、「漫画も日本も好きだけど、これはドン引き」「税の無駄使い」など否定的なものも数々あった。

訳:ジェームスが、ちゃんと機能する鉄道システムを体験しているイラストを見るのは良いことだ

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訳:政治家が道化師だと知っていたが、いまや漫画のキャラクターだったのか

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訳:これまでもしょぼい漫画を見てきたけど、これは最もひどい

イギリスの政治や経済に対する不満も手伝ってか、ツイッターではくさすコメントや皮肉が大多数を占めた。コミックやゲームの情報サイト、ブリーディング・クールは、せっかく作ったものの「不発弾」だったとしており、斬新な取り組みも、ナイストライのまま終了したようだ。

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