マラソン選手が厚底なら、洒落た街歩きも厚底シューズで!<ホカ、アシックス、キーン>【着る/知る Vol.151】

  • 写真・文・編集:一史
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地面をグリップする薄い靴底がベストとされたマラソンシューズの常識は、厚底の出現によりすっかり過去に追いやられたようだ。2017年に世界的大手スポーツメーカーが厚底タイプを打ち出した頃から急速に人気が拡大。トップランナーが続々と厚底に切り替えるほどのエポックメーキングな出来事になった。

そんなスポーツシーンのトレンドが影響してか、日常生活での大人男性の足元も厚底が増えてきたようだ。ファッションシーンでは長らく、「厚底スニーカー=女性向け」とされてきた。それが近頃では男女の差をなくすジェンダーレスの流れがシューズにも拡大。流行が続くゆったりとした服にボリュームのある足元が最適なこともあり、厚底が市民権を得たように見受けられる。

ルックス優先派の人なら、厚底シューズが多いモードブランドから選ぶのもひとつの手だろう。ただし歩きやすさ、快適さ、コストパフォーマンスならスポーツ系ブランドに軍配が上がる。そこでここでは機能に定評があるホカ、アシックス、キーンから、グッドデザインを厳選セレクト。アウトドア、ランニング、ウォーキングなど本来の用途はさまざま。オーバースペックのプロクオリティを街で履く贅沢を愉しもう。

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ゴアテックス搭載で雨天もOKなホカ

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レザーを配した人気モデルの「クリフトン L」に、ゴアテックス ブーティを搭載した「クリフトン L GTX」¥26,400(税込)www.hoka.com/jp

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アッパーに使われたリアルレザーは撥水加工済み。ヒール上部のループには光を反射するリフレクター素材つき。

厚底トレイルランのブームを生み出した先駆者のホカ。正式なブランド名はホカ オネオネだが、現在は親しみを感じさせるホカという呼び名になっている。ダッドスニーカー(野暮ったさギリギリのセンス)でもあるホカのデザイン力はファッションブランド級。ここに掲載する2型のうち上写真2点は、春らしいオレンジ系の色でシンプルにまとめられたモデル。カラフルなアイテムを身に着けたい旬の気分にぴったりだ。カーキ色や茶色のアウトドアウエアともよく合うから、日常の服装のアップデートに役立つ。このスタイリッシュな見た目にして、機能は防水ゴアテックス搭載。山を走れるシューズは、街歩きも快適にしてくれる。

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リアルヌバックレザーやリサイクルポリエステルなどをベージュ系のワントーンで組み合わせた全天候型の「アナカパ ロー GTX」。¥31,900(税込)www.hoka.com/jp

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地面に接するアウトソールはヴィブラム社製で、ゴアテックスも搭載。つくりは完全に本格アウトドア仕様だ。

上写真2点のベージュ系モデルは、より都会的な大人ムード。くすんだ淡いニュアンスカラーの服にすんなりと馴染むデリケートな色バランスだ。男女兼用モデルだからこその優しい仕上がり。黒い服装のハードさを和らげるシューズとしても便利に使えるだろう。こちらもゴアテックス搭載で天候を気にしないデイリー対応。いつ雨が降るかわからない旅行のときも、クッション力抜群の履き心地とともに最高の旅のお供になってくれるはずだ。このシューズがつくられた目的はハイキング。アウトドアに持ち出すのも、もちろんOKである。

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アナカパ ロー GTX(左)、クリフトン L GTX(右)の色違い。ダークカラーになると別モノのごとく表情が変わる。ビジネスユースも視野に入れる人はこちらを選ぶのもよさそうだ。デッカーズジャパン TEL:0120-710-844

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走りの追求でモードになったアシックス

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厚底の本格ランニングシューズ「ノヴァブラスト3」。2022年秋より最新の「3」に進化した。¥14,300(税込)www.asics.com/jp/ja-jp//mk/running/blast

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クッション性と反発力がさらに向上。歩くだけでも前へグングンと踏み出してくれる履き心地だ。スピードが出やすいモデルで、レースからトレーニングまで幅広く対応。

複雑な模様のニットアッパーで分厚いソール。ランニング分野で世界的に名高いアシックスの本格シューズのうち、ヨーロピアンモードと見間違うクールな一足がこの「ノヴァブラスト3」だ。ただしスポーツシーン寄りのルックスだから、街履きでは合わせる服に一工夫ほしいところ。まずパンツはゆったりかダボダボが鉄則。細いと運動途中の人に見えやすくなってしまう。スポーツ服を身に着けず、足元だけこのハイテクシューズにするのもコツだ。ソリッドなモード服との相性は抜群だが、ビジネス系ウエアとは合わせが難しい一面も。「ラフなカジュアルウエア姿のアクセントに使う」、そんなイメージで楽しもう。

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シューズの色から拾ったブルーとブラックでストイックに揃えた服装。モデルになった西澤祐哉が私服でセルフコーディネート。

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靴底のレッドカラーが、歩いたとき見る人に鮮烈な印象を残す。そこまで計算して着るのがお洒落上級者の装い。
 

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「ノヴァブラスト3」の同型色違い。春夏らしいパステルトーンの服装をよく着る人はこちらを選ぼう。全身の装いをシューズが軽やかに整えてくれる。

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未体験の歩き心地!キーンの新型ウォーキング

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23年春に発売された意欲的な新開発ウォーキングシューズ「WK400」。 ¥19,250(税込) www.keenfootwear.jp

サンダル、ワークシューズとアクティブなシーンを快適に過ごせるプロダクトを追求するキーン。そのキーンの新機軸となる新型ウォーキングシューズがこの「WK400(ダブルケーフォーハンドレッド)」。カラフルな4タイプの色展開のうち、ここではスポーツ色が薄めのオールブラックをチョイス。通勤時でも違和感のないクールな佇まいだ。
足を入れると、未体験ゾーンの歩く感触に驚く。あたかも土踏まずで歩くかのような重心移動で、強くカーブしたソールが身体を前へと進める。曲がった背中がシャキッとなり背筋が伸びるのがさらに不思議だ。キーンの創業者の長男が自身の大怪我をきっかけに開発したという本気度が感じられる仕上がり。足幅が狭めなので、サイズ選びのさいは店で試着して合う数値を知るのがお薦めだ。ネット購入はそのあとでも遅くないはず。

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シューズ内部に仕込まれた立体成型のカップインソール。グラフィカルなタイポグラフィーでの自己アピールが楽しい。

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ゆったりとしたモダンな街着と相性のいいデザイン。モデルを務めた佐藤宏憲がモノトーンで揃えた私服コーデを披露。

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靴紐部分が斜めにずれた構造もユニーク。アウトソールはアスファルトから土まで対応する全方向対応型ラバー。

ホカ

www.hoka.com/jp

アシックス(ブラストシリーズ)

www.asics.com/jp/ja-jp//mk/running/blast

キーン

www.keenfootwear.jp

 

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【画像】マラソン選手が厚底なら、洒落た街歩きも厚底シューズで!<ホカ、アシックス、キーン>【着る/知る Vol.151】

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レザーを配した人気モデルの「クリフトン L」に、ゴアテックス ブーティを搭載した「クリフトン L GTX」¥26,400(税込)www.hoka.com/jp

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アッパーに使われたリアルレザーは撥水加工済み。ヒール上部のループには光を反射するリフレクター素材つき。

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リアルヌバックレザーやリサイクルポリエステルなどをベージュ系のワントーンで組み合わせた全天候型の「アナカパ ロー GTX」。¥31,900(税込)www.hoka.com/jp

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地面に接するアウトソールはヴィブラム社製で、ゴアテックスも搭載。つくりは完全に本格アウトドア仕様だ。

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アナカパ ロー GTX(左)、クリフトン L GTX(右)の色違い。ダークカラーになると別モノのごとく表情が変わる。ビジネスユースも視野に入れる人はこちらを選ぶのもよさそうだ。デッカーズジャパン TEL:0120-710-844

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厚底の本格ランニングシューズ「ノヴァブラスト3」。2022年秋より最新の「3」に進化した。¥14,300(税込)www.asics.com/jp/ja-jp//mk/running/blast

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クッション性と反発力がさらに向上。歩くだけでも前へグングンと踏み出してくれる履き心地だ。スピードが出やすいモデルで、レースからトレーニングまで幅広く対応。

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シューズの色から拾ったブルーとブラックでストイックに揃えた服装。モデルになった西澤祐哉が私服でセルフコーディネート。

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靴底のレッドカラーが、歩いたとき見る人に鮮烈な印象を残す。そこまで計算して着るのがお洒落上級者の装い。

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「ノヴァブラスト3」の同型色違い。春夏らしいパステルトーンの服装をよく着る人はこちらを選ぼう。全身の装いをシューズが軽やかに整えてくれる。

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23年春に発売された意欲的な新開発ウォーキングシューズ「WK400」。 ¥19,250(税込) www.keenfootwear.jp

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シューズ内部に仕込まれた立体成型のカップインソール。グラフィカルなタイポグラフィーでの自己主張が楽しい。

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ゆったりとしたモダンな街着と相性のいいデザイン。モデルを務めた佐藤宏憲がモノトーンで揃えた私服コーデを披露。

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靴紐部分が斜めにずれた構造もユニーク。アウトソールはアスファルトから土まで対応する全方向対応型ラバー。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。