毎秒10振動のクロノグラフ作動時でも3日間のロングパワーリザーブを実現
グランドセイコーは「ウォッチズ&ワンダーズ2022」で独自のデザイン哲学「エボリューション9スタイル」に基づくスポーツウォッチを発表したが、2023年はGSブランドでは初開発となる機械式クロノグラフムーブメントを搭載した新作が登場した。「テンタグラフ」と命名されたキャリバー9SC5は、伝達効率を飛躍的に高めた「デュアルインパルス脱進機」とツインバレル(2つの動力ゼンマイ)を備えており、毎秒10振動にもかかわらず、クロノグラフ作動時でも約3日間(約72時間)のロングパワーリザーブを誇る。ハイビートのクロノグラフでは最長の持続時間という。
指針ズレや針飛びを抑制する垂直クラッチ機構と、スタート&ストップを正確に制御できるコラムホイールを備えているほか、ムーブメントに組み込まれた三叉ハンマーによって、心地良いクリック感と共にクロノグラフ秒針を瞬時にゼロ位置にリセットできる。
このキャリバーを搭載した新作「エボリューション9 コレクション テンタグラフ」を契機として、グランドセイコーでは機械式クロノグラフのための新たな精度規格が設定される。従来の17日間に及ぶ厳格なテストに加えて、クロノグラフを3日間にわたって作動させた状態で3方向の姿勢で精度を評価。合計20日間の審査を実施する。
ムーブメントだけでなく、外装も2枚のダイヤルを重ねてサブダイヤルに明確な段差を設けることで優れた視認性を確保。また、分針とクロノグラフ秒針の針先をダイヤルの目盛りの先端まで延長。熟練職人によって手作業で湾曲させた針先が、誤読を許さない判読性を実現している。ダイヤルは繊細なパターンに透明感のあるブルーを組み合わせており、星々が煌めく夜の岩手山を表現。通常のチタンよりも明るい色のブライトチタンを採用したケース&ブレスレットと美しくコントラストしている。このブライトチタンは、ステンレススチールに比べて約30%軽量であり、硬度が高くキズがつきにくい。
「エボリューション9スタイル」のデザイン文法に基づくスポーツウォッチのコンセプト「瞬時の判読性、直感的に分かる操作性、頼れる堅牢性」を体現する、ブランド初にふさわしい機械式クロノグラフといえるだろう。
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また、世界限定のマスターピースコレクションから彫金とジュエリー、2タイプの新作が発表された。どちらもセイコー独自のスプリングドライブを搭載。前者はプラチナケースのラグからケース、ベゼルまで熟練職人が手作業で彫金しており、このムーブメント搭載モデルを製造する「信州 時の匠工房」近郊に広がる厳冬期の荘厳な白樺林を表現。ダイヤルも凹凸の深い型打ちによって、陽光を浴びて煌めく雪景色のように繊細な輝きを放つ。
ジュエリーモデルは、ブランドのシンボルである獅子をテーマとしてダイヤモンドとブルーサファイアを敷き詰めており、その存在感に圧倒される。大きく張り出したラグにもダイヤモンドをセッティング。獅子の研ぎ澄まされた爪の輝きを表現したという。
問い合わせ先/セイコーウオッチ お客様相談室 TEL:0120-061-012
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