レディーガガ、ノーメイクでのアカデミー授賞式&高齢既婚俳優とキスにファンざわつく…米報道は?

  • 文:安部かすみ
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今年の第95回アカデミー賞では、レディー・ガガのライブステージが本国アメリカでも話題に上った。

映画『トップガン マーヴェリック』の主題歌「ホールド・マイ・ハンド」がベストオリジナルソング(主題歌賞)にノミネートされ、授賞式で楽曲を熱唱したレディー・ガガ。レッドカーペットでのフルメイク&イブニングドレス姿から一転し、すっぴんでラフな黒のTシャツ&ダメージデニム、スニーカー姿でステージに現れ、聴衆の誰もが度肝を抜いた。

この姿はまさにアメリカ人の「普段着」だ。この国の女性はオフの日は大体Tシャツにパンツ姿が多い。TPOによりはっきり分かれ、週末にバーやクラブに出かけたり華やかなイベントやパーティーに参加するときなどは、目一杯おしゃれする。よってオスカーでのガガのすっぴん姿はかなり異質に映った。高級レストランであればドレスコードに引っかかる出で立ちで、ガガ様といえどもおそらく入店を断られるだろう。

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映画『トップガン マーヴェリック』の主題歌「ホールド・マイ・ハンド」。

ガガはこの夜ステージで歌を披露する際、このように述べた。

「この曲は映画のために、友人のブラッドポップとともに地下にある私のスタジオで書きました。私にとって意義深く個人的な(内容の)ものです。私たちは皆、互いを必要としています。人生を歩むためにはたくさんの愛が、時にはヒーローが必要です。ヒーローは周りの控えめな場所にいます。でもあなた自身がヒーローになることだってできるかもしれません。たとえ心の中が傷ついていたとしても」

筆者はこの言葉を聞いて、ガガはこの曲を書いた時に傷ついていた(いる)、そして彼女自身にとってのヒーローに救われたのだと悟った。ステージでは余計な装飾がない分、何度も繰り返される歌詞「私の手を握って」がさらに心に染み入った。

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アメリカでのリアクションは?

オスカーでのすっぴん&ラフな格好について、アメリカでのリアクションはどのようなものだったか?

SNSでは「カメラが寄りすぎ。ガガの毛穴やシワまで見える」と戸惑いの声も上がった一方で、大多数は素の姿を表現した彼女の試みを支持するものだった。

「ピュアな姿に好感」「これまでの奇抜な格好より彼女をもっとも際立たせた」「余計なものをそぎ落とし、ただ歌声と楽器の音があるというだけですごい存在感」「ガガは以前『人前に出るのに化粧しないと不安』と発言したのを覚えている。このような大舞台でノーメイクで出るなんて限られた人しかできない」

人は自分の腕に自信がなければ鎧を纏いたくなるもの。このように着飾らなくても十分に輝いているのは、彼女が持っている原石の放つ光と身体の芯からみなぎる自信があるからだろうと筆者も感じた。

「今年のオスカーのパフォーマンスで、レディー・ガガは人々に彼女の本来の姿を見て欲しかった」という記事を発表した米ピープル誌は、オスカーのプロデューサー、リッキー・カーシュナー氏の以下の言葉を引用した。「彼女のような歌声があれば(着飾る)必要はない。ほかに何もいらない」「この曲は彼女にとって非常に意味深いもの。だからこそ(あの表現方法)だった。そしてオスカーのステージのためでなく、彼女自身のために歌いたいということだった」

同氏は2017年のスーパーボウルのハーフタイムショーで、ガガと仕事をともにして以来、信頼関係を互いに築いてきた人物として知られる。だからこそガガの本意はお見通しということのようだ。

映画『ジョーカー』(2019)の続編『Joker: Folie à deux』に出演するガガは現在、撮影の真っ最中で、そのスケジュールの都合上、当初オスカーでのパフォーマンスは断念することが報じられていた。しかし当日、レッドカーペットに現れる数時間前になり、急遽ステージに立つことが発表されたのだった。

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『Joker: Folie à deux』のトッド・フィリップス監督のインスタグラム。ガガがホアキン・フェニックスの目の前で頬を手で包むシーンだ。

カーシュナー氏によると、ガガのステージが急遽決まったのは本番の3日前の木曜日だった。「何か試してみたい」とガガからテキストが届いたという。しかし大きなステージをするには時間がない。そこで素の状態で勝負し、本当のガガを見てもらおうということになったというわけだった。

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今年のオスカーでのガガと言えば、もう1つ。俳優のブレンダン・グリーソンの対面シーンで、2人がカメラの前で(口と口の)キスをした姿がSNSを賑わせた。

アメリカでは恋人以外はキスをしない。しかもグリーソンは67歳で、既婚者だ。映画『イニシェリン島の精霊』で助演男優賞にノミネートされ、ガガと同じく『Joker: Folie à deux』に出演することが公表されている。2人は撮影中にキスをするほどの仲になったのだろうか?

SNSでは2人のキスを見て「トラウマになった」という声も上がるほどだった。新作での2人の役柄は発表されていないものの、米メディアではこの映画シーンをオスカーで再現することで、映画のPRも兼ねたのではないかという見方もされている。

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映画『トップガン マーヴェリック』の主題歌「ホールド・マイ・ハンド」。

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